断熱等性能等級とは?新設された等級の違いやその他基準、等級が高い住宅を建てるポイントを解説

目次
一建設の分譲戸建住宅
一建設の分譲戸建住宅は年間約9,000棟以上を供給、国内トップクラスの販売戸数を誇ります。また住宅性能表示制度5分野7項目の最高等級取得を標準化。
お客さまとご家族に安心して住んでいただける住まいをお届けします。
住宅の性能を表す「住宅性能評価」項目の一つである「断熱等性能等級」について知っていますか?
今回は、断熱等性能等級1〜7の評価基準や、2022年に新設された等級5、等級6、等級7の違いを解説します。
また、断熱性を高めるメリット・デメリットや、今後家を建てるときにおすすめの断熱等級、
断熱等性能等級が高い住宅を建てるポイントも紹介するのでぜひ参考にしてください。
1. 断熱等性能等級(断熱等級)とは?

断熱等性能等級(断熱等級)とは、2000年に制定された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づく「住宅性能表示制度」で定められた家の性能を表す指標の一つです。
住宅の断熱性能(室内と外気の熱の出入りのしやすさ)を示す指標で、等級1〜等級7まであり、等級の数字が大きければ大きいほど断熱性能が高くなります。
1.1. 断熱等性能等級ごとの違い
断熱等性能等級は、つい最近まで等級4が最高等級でした。しかし、これは25年前に制定されたものであり、世界的にも低い基準であることから、2022年に等級5~等級7が新設され7段階評価に更新されました。
等級1〜等級7のそれぞれの主な特徴は以下のとおりです。
等級 | 制定年 | 省エネルギー基準 | 性能 |
---|---|---|---|
等級1 | - | 「昭和55年 省エネ基準」未満 | 等級2に満たないレベル(無断熱)。省エネへの対応はない |
等級2 | 1980年 | 「昭和55年 省エネ基準」と同等 | 40年前の基準なので断熱・省エネのレベルは低い |
等級3 | 1992年 | 「平成4年 省エネ基準」(通称:新省エネ基準)と同等 | 一定レベルの断熱・省エネ性能を確保できる |
等級4 | 1999年 (2013年、2016年に基準改正) | 「平成28年 省エネ基準」(通称:次世代省エネ基準)と同等 | 壁や天井だけでなく、開口部(窓や玄関ドア)などでも断熱性の対策がされている |
等級5 | 2022年 | ・ZEH基準の水準 ・平成28年 省エネ基準(通称:次世代省エネ基準)よりも、暖冷房にかかる一次エネルギー消費量をおおむね20%削減できるレベル | 断熱材や窓ガラスなどで、断熱等性能等級4以上に高いレベルで断熱性の対策がされている |
等級6 | 2022年 | ・平成28年 省エネ基準(通称:次世代省エネ基準)よりも、暖冷房にかかる一次エネルギー消費量をおおむね30%削減できるレベル ・「HEAT20」G2とおおむね同等 | 少ない冷暖房で快適な住環境が保てる |
等級7 | 2022年 | ・平成28年 省エネ基準(通称:次世代省エネ基準)よりも、暖冷房にかかる一次エネルギー消費量をおおむね40%削減できるレベル ・「HEAT20」G3とおおむね同等 | 暖房がなくても快適に過ごせるレベル |
2025年からは、省エネ基準への適合のため、すべての新築住宅に断熱等級4以上が義務付けられ、断熱等級3以下の住宅は建てられなくなります。
また、2030年にはさらに適合義務基準が引き上げられ、断熱等級5が最低等級になる予定です。
1.1.1. ZEH水準
断熱等級5では、断熱等級4で定められている「平成28年 省エネ基準」(通称:次世代省エネ基準)よりもさらに厳しい、ZEH(ゼッチ)水準を満たす断熱性が求められます。
ZEHとは、「net Zero Energy House (ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略で、断熱性能の向上や最新の省エネ・創エネ設備を取り入れることにより、家で消費するエネルギー以上のエネルギーを生み出せる家のことです。
温室効果ガスの実質的な排出量ゼロを目指す「2050年カーボンニュートラルの実現」という政策目標達成に向け、一歩進んだ住宅として注目を集めています。
政府は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、第6次エネルギー基本計画を2021年10月に制定しています。そのなかで「2030年度以降の新築住宅でZEH水準の省エネ性能の確保を目指す」ことを目標としていることから、今後はZEH基準が新築住宅のスタンダードになっていくと考えられます。
なお、下記ではZEH住宅について解説しているので、家づくりの参考にしてください。
>>ZEH(ゼッチ)住宅とは?義務化?種類やメリット・デメリットを紹介
1.1.2. HEAT20
断熱等級6ではHEAT20のG2、断熱等級7ではHEAT20のG3とおおむね同等の断熱性が求められます。
HEAT20とは、2009年に「一般社団法人20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」が設けた省エネ機能と室温の2つを指標とする住宅外皮性能水準です。
理想的な室内の温度環境を目指すために、ZEH水準よりもさらに厳しいG1・G2・G3の3段階の水準を制定しています。
1.2. 2022年に新設された「等級5」「等級6」「等級7」の違い
2022年に新設された断熱性等性能等級の等級5、等級6、等級7の主な違いは以下のとおりです。
1.2.1. 断熱等級5
2022年4月に新設された等級です。等級4で基準とされている「平成28年 省エネ基準」(通称:次世代省エネ基準)よりも厳しいZEH水準を満たす断熱性が求められ、等級4の基準に対して約20%の省エネにつながります。
政府は「2030年以降の新築住宅でZEH水準の省エネ性能の確保を目指す」ことを目標としていることから、2030年以降に建築される新築住宅では、断熱等級5以上が義務付けられる予定です。
1.2.2. 断熱等級6
2022年10月に新設された等級です。ZEH基準よりもさらに厳しい「一般社団法人20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会(HEAT20)」が設けたG2という水準とおおむね同等の断熱性が求められ、等級4に対して約30%の省エネにつながります。
1.2.3. 断熱等級7
等級6と同様、2022年10月に新設された等級です。
「一般社団法人20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会(HEAT20)」が設けている水準で、等級6で定められているG2よりもさらに高いG3というレベルの断熱性が求められ、等級4に対して約40%の省エネにつながります。
1.3. 断熱等性能等級の確認方法
住宅の断熱性等性能等級は、建築会社の担当者や建築士に尋ねることで確認できます。
希望の等級に変更するには、設計や材料の見直しが必要となるため、打ち合わせの早い段階で確認・相談するようにしましょう。
また、今住んでいる物件の場合は、引渡しの際に交付された建設住宅性能評価書で確認できます。
2. 断熱等性能等級を定める数値
住宅の外皮性能は、主に「UA値」と「ηAC値」という2つの指標で構成され、その数値によって断熱等性能等級が決定します。
具体的には、それぞれの地域区分で設定されたUA値とηAC値の基準値に基づいて等級を評価し、いずれか低いほうの等級を表示します。
地域区分は、気候条件に応じて以下のように地域1〜地域8の8つに分けられます。

2.1. UA値とは
UA値とは、外皮平均熱貫流率のことで、建物からの熱の逃げにくさを示す指標です。
UA値(w/m2・k)=建物の熱損失量の合計(w/k)÷建物の外皮総面積(m2) |
上記の計算式で求められ、住宅の外皮(外壁や天井、床、窓など)の単位面積当たり、どれくらいの熱量が室内から逃げたかを表します。
つまりUA値が小さいほど、室内から熱が逃げにくい=住宅の断熱性・省エネ性能が高くなります。
断熱性等性能等級で、区分ごとに求められるUA値は以下のとおりです。
区分別のUA値(外皮平均熱貫流率):(単位W/(m2・K)
地域区分 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | ||
等級 | 等級1 | - | - | - | - | - | - | - | - |
等級2 | 0.72 | 0.72 | 1.21 | 1.47 | 1.67 | 1.67 | 2.35 | - | |
等級3 | 0.54 | 0.54 | 1.04 | 1.25 | 1.54 | 1.54 | 1.81 | - | |
等級4 | 0.46 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 | - | |
等級5 | 0.40 | 0.40 | 0.50 | 0.60 | 0.60 | 0.60 | 0.60 | - | |
等級6 | 0.28 | 0.28 | 0.28 | 0.34 | 0.46 | 0.46 | 0.46 | - | |
等級7 | 0.20 | 0.20 | 0.20 | 0.23 | 0.26 | 0.26 | 0.26 | - |
ちなみに、日本の都市圏である東京・大阪は、地域区分の6に該当します。
2.2. ηAC値とは
ηAC値とは、冷房期の平均日射熱取得率のことで、太陽光の日射熱がどれくらい住宅に入るかを表します。
ηAC値(W/m2)=建物の各部位から入射する日射量の合計(W)÷建物の総外皮面積(m2)×100 |
上記の計算式で求められ、ηAC値が小さいほど住宅内に入る太陽光の日射熱が少ない=断熱性・省エネ性能が高いといえます。
断熱等級で、区分ごとに求められるηAC値は以下のとおりです。
区分別のηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)
地域区分 | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | ||
等級 | 等級1 | - | - | - | - | - | - | - | - |
等級2 | - | - | - | - | - | - | - | - | |
等級3 | - | - | - | - | 4.0 | 3.8 | 4.0 | - | |
等級4 | - | - | - | - | 3.0 | 2.8 | 2.7 | 6.7 | |
等級5 | - | - | - | - | 3.0 | 2.8 | 2.7 | 6.7 | |
等級6 | - | - | - | - | 3.0 | 2.8 | 2.7 | 5.1 | |
等級7 | - | - | - | - | 3.0 | 2.8 | 2.7 | - |
また、断熱性能等級の基準となる、地域の区分ごとのUA値・ηAC値をまとめた表は以下のとおりです。
区分別のUA値(外皮平均熱貫流率):(単位W/(m2・K)
地域区分 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | |||
等級 | 等級1 | UA値 | - | - | - | - | - | - | - | - |
ηAC値 | - | - | - | - | - | - | - | - | ||
等級2 | UA値 | 0.72 | 0.72 | 1.21 | 1.47 | 1.67 | 1.67 | 2.35 | - | |
ηAC値 | - | - | - | - | - | - | - | - | ||
等級3 | UA値 | 0.54 | 0.54 | 1.04 | 1.25 | 1.54 | 1.54 | 1.81 | - | |
ηAC値 | - | - | - | - | 4.0 | 3.8 | 4.0 | - | ||
等級4 | UA値 | 0.46 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 | - | |
ηAC値 | - | - | - | - | 3.0 | 2.8 | 2.7 | 6.7 | ||
等級5 | UA値 | 0.40 | 0.40 | 0.50 | 0.60 | 0.60 | 0.60 | 0.60 | - | |
ηAC値 | - | - | - | - | 3.0 | 2.8 | 2.7 | 6.7 | ||
等級6 | UA値 | 0.28 | 0.28 | 0.28 | 0.34 | 0.46 | 0.46 | 0.46 | - | |
ηAC値 | - | - | - | - | 3.0 | 2.8 | 2.7 | 5.1 | ||
等級7 | UA値 | 0.20 | 0.20 | 0.20 | 0.23 | 0.26 | 0.26 | 0.26 | - | |
ηAC値 | - | - | - | - | 3.0 | 2.8 | 2.7 | - |
最終的な断熱性等性能等級としては、UA値とηAC値のうち低い等級が表示されます。
3. 断熱等性能等級を上げるメリット

断熱等性能等級の高い新築住宅を建てたり、リフォームなどで今住んでいる家の断熱性を高めることには、主に以下のようなメリットがあります。
- 快適な温度を保てる
- 光熱費の節約になる
- ヒートショックのリスクを軽減できる
- 健康状態の改善につながる
- 補助金を受けられる
- 長期優良住宅に認定される
3.1. 快適な温度を保てる
断熱等性能等級とは、住宅の屋外と室内の熱の出入りに関する性能を表わすものです。
断熱等性能等級が高いほど外気の影響を受けにくく、室内の熱を逃しにくいため、夏は涼しく、冬は温かく、年間を通して快適な温度を保ちやすくなります。
なお、下記では断熱性のチェックポイントを解説しているので、家づくりの参考にしてください。
>>建売住宅は寒い?原因・寒さ対策や購入前の断熱性のチェックポイントをご紹介
3.2. 光熱費の節約になる
外気の影響が少なく、室内の熱が逃げにくいということは、一度快適な温度になればそこから室温が変化しにくいということです。
このように断熱性等性能等級が高い家だと冷暖房の効率が上がるため、光熱費の節約にもなります。
例えば、断熱等級5では等級4と比較して約20%の省エネ効果が得られるとされています。仮に月の電気代を1万4,000円とした場合、断熱等級4から5に引き上げることで、年間約3万3,600円の節約効果が期待できます。
3.3. ヒートショックのリスクを軽減できる
ヒートショックとは、気温の変化などによって急激に血圧が上下し、血管や心臓に大きな負担がかかることです。心筋梗塞や不整脈、脳卒中などの原因となり、特に高齢者や糖尿病の方が引き起こしやすいといわれています。
家の中では脱衣所や浴室、トイレなどでの発生が多くなっていますが、断熱等性能等級を高めれば部屋ごとの気温差も緩和できるため、ヒートショックのリスクを軽減できます。
3.4. 健康状態の改善につながる
室内環境を快適にすることは、健康にも良い影響があります。
近畿大学の研究では、住宅の高断熱化によって、気管支喘息や手足の冷え、アレルギー性皮膚炎やのどの痛み、夜間頻尿などの症状が改善されたというデータがあります。
また、室内環境が快適になると、体を動かすなど室内での活動時間も増加し、生活習慣病や認知症の発症リスク軽減も期待できます。
3.5. 補助金を受けられる
国は「2050年カーボンニュートラルの実現」の目標達成に向け、高断熱を含む省エネ対策がされた住宅を対象にさまざまな補助金・助成金制度を用意しています。
例えば、断熱等級5以上で、一定の省エネ・創エネ設備を有するZEH住宅を新築する場合は、経済産業省・環境省による「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス補助事業(戸建ZEH)」により、要件に応じた金額が支給されます。
その他にもさまざまな補助金があり、新築だけでなくリフォームやリノベーションに対する支援もあります。利用可能な制度がないか確認し、建築会社にも相談してみると良いでしょう。
下記では新築住宅を購入した際に利用できる補助金について解説しているので、合わせて家づくりの参考にしてください。
>>新築住宅を購入した際に利用できる補助金・助成金・減税制度をご紹介!
3.6. 長期優良住宅に認定される
断熱等級5以上かつその他一定の条件を満たすことで取得できる認定としては、長期優良住宅があります。
断熱性・省エネ・創エネに関する条件を満たすことで認定されるZEHに対して、長期優良住宅は断熱性のほかに耐震性や劣化対策、維持管理対策などにおいて一定の条件を満たすことで認定されます。
長期優良住宅に認定されると、住宅ローン控除の増額や固定資産税の減税期間の延長など、さまざまな税制の優遇措置が受けられます。
下記では長期優良住宅について注意点やメリットを解説しているので、こちらも合わせて家づくりの参考にしてください。
>>長期優良住宅で後悔しないために注意することは?メリットや申請手順を紹介
4. 断熱等性能等級を上げるデメリット
断熱等性能等級の高い住宅には、上記のように多くのメリットがあります。
しかしその一方で、以下の理由から建築コストが高くなるというデメリットも存在します。
4.1. 材料費が高くなる
断熱性能には、断熱材の種類や厚さ、量が関係しています。
断熱等性能等級を上げるには、質の良い断熱材を使用する、断熱材を切れ目なく入れるなどの工事が必要なため、一般的に断熱等性能等級を高くすればするほど、より多くの材料費がかかります。
4.2. 施工品質を上げる必要がある
断熱性能が高くなると、外気と室内の温度差が大きくなって結露が発生しやすくなるため、結露を防ぐための気密処理が重要になります。
気密処理は、隙間なく断熱材を施工する、気密性の高いテープを貼るなど、職人の腕が問われる作業です。
このように断熱性等級を高めるには、良い材料だけでなく施工品質も上げる必要があるため、結果的に多くの建築コストがかかります。
具体的には、新築の2階建住宅を検討している場合、断熱等性能等級を等級5から等級6に引き上げる場合約100万円、等級7まで引き上げる場合200万円以上のコストアップが予想されます。
5. 今後家を建てるときにおすすめの断熱等性能等級は?
2025年からは省エネ基準への適合のため、すべての新築住宅に断熱等級4以上が義務付けられます。
また、その5年後となる2030年にはさらに適合基準が引き上げられ、等級5が最低等級になる予定です。
今後家を建てる場合は最低でも等級5が必要なことや、地球温暖化による猛暑日の増加や資産価値など将来的なことも視野に入れると、できれば等級6を目指すのが安心だといえるでしょう。
6. 断熱等性能等級の高い家を建てるときのポイント

断熱等性能等級の高い家を建てるときに、気をつけたいポイントは以下のとおりです。
- 経験が豊富な建築会社に依頼する
- 通気性を考慮する
- 窓による影響を配慮する
- 補助金制度を活用する
6.1. 経験が豊富な建築会社に依頼する
断熱対策では、単に良い材料を使用するだけでなく、気密処理などの点において高い施工精度が求められます。
どれだけ高性能の断熱材を使用しても、施工が雑だと隙間から空気が出入りして断熱効果が薄くなってしまいます。
このため断熱等性能等級の高い家を建てたい場合は、高気密・高断熱において経験豊富な建築会社に依頼するのが安心です。
>>断熱等性能等級「等級5」を標準化しているリーブルガーデンで分譲住宅を探してみる
6.2. 通気性を考慮する
高気密・高断熱の住宅は、一度設定した室温を長時間維持できる反面、熱や湿気がこもりやすいため、カビやダニ、結露が発生しやすいという弱点があります。
このため断熱等性能等級の高い家を建てる場合は、断熱層に入った湿気や水蒸気を逃せるよう、基礎や壁、天井などの通気性に配慮することも重要です。
心配な場合は建築会社に相談し、具体的な対策を確認すると良いでしょう。
6.3. 窓による影響を配慮する
住宅において熱の出入りが多い場所は窓です。
実際、日本建材・住宅設備産業協会のデータによると、冬の暖房時は58%の割合で窓から熱が流出し、夏の冷房時は73%の割合で窓から熱が入ってくるというデータがあります。

このため断熱性を高めるには、窓の数を少なくする、断熱効果のあるガラス・サッシの種類を選ぶなど、窓の工夫も欠かせません。
6.4. 補助金制度を活用する
断熱等級5以上になると、さまざまな補助金制度や住宅ローン、税制上の優遇措置が利用できる可能性があります。
例えば、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して取り扱う全期間固定金利型の住宅ローン「フラット35」では、断熱等級5以上の住宅に対して金利を優遇する「【フラット35】S」というローンを用意しています。
また、断熱等級5以上かつ省エネに関して一定の条件を満たしたZEHを建てる場合は、要件に応じた補助金が支給されます。
長期優良住宅の認定を取得すると、住宅ローン控除の増額や固定資産税の減税期間の延長などの税制の優遇を受けることが可能です。
利用可能な制度がないか自分で確認し、建築会社にも相談してみると良いでしょう。
住宅購入時に利用できる補助金については下記で解説しているので、家づくりの参考にしてください。
>>新築住宅を購入した際に利用できる補助金・助成金・減税制度をご紹介!
7. 断熱等性能等級でより快適な住宅に
断熱等性能等級は、住宅の断熱性能(室内と外気の熱の出入りのしやすさ)を示す指標です。
等級1〜等級7までの7段階評価で、等級の数字が大きければ大きいほど断熱性能が高まります。
断熱等性能等級が高い住宅は外気の影響が少なく、室内の熱が逃げにくいため、年間を通して快適な室内環境を保ちやすいのがメリットです。
冷暖房の効率が上がるため光熱費の節約にもなるほか、ヒートショックのリスク軽減など健康にも良い影響が期待できます。
一建設が贈る一戸建て分譲住宅「リーブルガーデン」では、今後は新築住宅のスタンダードになると考えられる断熱等級5を標準化。
ZEH相当水準の高いレベルの断熱性で、年間を通して快適な住空間を創造します。
さらに、住宅性能表示制度における以下の項目では最高等級取得を標準化しています。
- ホルムアルデヒド発散等級……空気環境に関する指標:等級3
- 一次エネルギー消費量等級……温熱環境に関する指標:等級6
- 劣化対策等級……劣化の軽減に関する指標:等級3
- 維持管理対策等級……維持管理・更新への配慮に関する指標:等級3
「良質な住宅で快適に暮らしたい」という方はぜひ選択肢の一つとしてご検討ください。
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