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一戸建ての固定資産税はいくら?計算式や減額の方法も紹介

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目次

一戸建てを購入したら、そのあとは毎年、固定資産税を支払う必要があります。一戸建ての固定資産税がいくらになるか、気になっている方もいるでしょう。

そこで今回は、一戸建ての固定資産税の計算方法や減額の方法を解説します。固定資産税のシミュレーションもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

1. 一戸建ての固定資産税はいくら?

一戸建ての固定資産税は、土地や建物の大きさによって金額が異なります。まずは、固定資産税の意味や、一戸建ての固定資産税の目安・相場を詳しく見ていきましょう。

1.1. そもそも固定資産税とは

固定資産税とは、土地や建物など所有している不動産に課される税金です。土地にかかる固定資産税と建物にかかる固定資産税、それぞれ「固定資産税評価額」に基づいて算出され、毎年支払わなければなりません。建物は、経年劣化により資産価値としての評価額が下がるため、固定資産税は年数が経つと減額します。

1.2. 一戸建ての固定資産税の目安・相場

一戸建ての固定資産税の相場は、平均10万円から15万円です。ただし、築年数や建築素材、周辺地域の時価などが関係しており、地域によっても税率は異なるため、あくまでも目安となります。

マンションの場合と一戸建ての場合の固定資産税を比較すると、以下のとおりとなります。

マンション一戸建て
1年約10万1,600円約6万2,800円
3年約9万6,600円約5万9,400円
5年約9万2,300円約7万8,900円
10年約14万9,800円約6万9,500円

【比較条件】
・マンション……鉄筋鉄骨造、土地:800万円、建物:2,200万円 合計:3,000万円
・一戸建て……木造、土地:2,200万円、建物:800万円 合計:3,000万円
(参考:001330702.pdf (moj.go.jp) 別表(三)経年減価補正率 (moj.go.jp))

比較すると、マンションのほうが一戸建てよりも固定資産税が高いことがわかります。築年数が5年のときにマンションと一戸建ての固定資産税の差が小さくなっていますが、これは新築住宅の特例措置が影響しています。

2. 一戸建ての固定資産税の計算方法は?

一戸建ての固定資産税は、「固定資産税評価額×税率(1.4%)」で計算されます。固定資産税額を求めるためには、建物と土地それぞれに計算をしなければなりません。

2.1. 建物にかかる固定資産税の計算方法

建物の固定資産税を求める前には、まず固定資産税評価額を計算する必要があります。

建物の固定資産税評価額は、「再建築価格×経年減点補正率」で算出します。新築時の固定資産税評価額は、建築費の60%です。建築費が2,000万円の物件の場合、固定資産税評価額は「2,000万円×60%=1,200万円」となります。固定資産税評価額の1,200万円に1.4%をかけた16万8,000円が建物の固定資産税です。

2.2. 土地にかかる固定資産税の計算方法

土地にかかる固定資産税評価額は、公示価格の約70%です。土地を2,500万円で購入した場合、固定資産税評価額は「2,500万円×70%=1,750万円」となります。固定資産税評価額の1,750万円に1.4%をかけた24万5,000円が土地の固定資産税です。

2.3. 都市計画税がかかる場合の計算方法

都市計画税は、建物や土地を市街化区域内に所有している場合に納めなければなりません。

都市計画税の計算方法は以下のとおりです。

(「建物の固定資産税評価額」+「土地の固定資産評価額」)×0.3%

前述のとおり、新築の建物を2,000万円、土地を2,500万円で購入した場合、建物の固定資産税評価額は1,200万円、土地の固定資産税評価額は1,750万円です。したがって、(1,200万円+1,750万円)×0.3%=8万8,500円が都市計画税となります。

3. 固定資産税のシミュレーションは?

固定資産税は、築年数や建物の種類などによって異なります。新築住宅の場合、軽減措置を適用すると、建物の評価額は2分の1になります。土地の固定資産税評価額は、軽減措置を適用すると6分の1です。軽減措置については、「固定資産税のシミュレーションをする際のポイントは?」の見出しで紹介しています。

  • 新築一戸建て
  • 中古一戸建て
  • 新築マンション
  • 中古マンション

それぞれの固定資産税をシミュレーションしてみましょう。

3.1. 新築の一戸建て

建物の固定資産税評価額:1,000万円
土地の固定資産税評価額:4,000万円

建物の固定資産税:1,000万円÷2×1.4%=7万円
土地の固定資産税:4,000万円÷6×1.4%=9.3万円

新築一戸建ての固定資産税は、建物と土地を合計した約16.3万円です。

3.2. 中古の一戸建て

建物の固定資産税評価額:700万円
土地の固定資産税評価額:1,200万円

建物の固定資産税:700万円×1.4%=9.8万円
土地の固定資産税:1,200万円÷6×1.4%=2.8万円

中古一戸建て固定資産税は、建物と土地を合計した12.6万円です。

3.3. 新築のマンション

建物の固定資産税評価額:1,400万円
土地の固定資産税評価額:1,800万円

建物の固定資産税:1,400万円÷2×1.4%=9.8万円
土地の固定資産税:1,800万円÷6×1.4%=4.2万円

新築マンションの固定資産税は、建物と土地を合計した14万円です。

3.4. 中古のマンション

建物の固定資産税評価額:2,000万円
土地の固定資産税評価額:2,000万円

建物の固定資産税:2,000万円×1.4%=28万円
土地の固定資産税:2,000万円÷6×1.4%=4.6万円

中古マンションの固定資産税は、建物と土地を合計した約32.6万円です。

4. 固定資産税のシミュレーションをする際のポイントは?

固定資産税を計算する際には、以下のポイントを知っておかないと、固定資産税額に大きな差が生じる可能性が考えられます。3つのポイントを見ていきましょう。

4.1. 建物と土地は別で計算する

固定資産税をシミュレーションする際は、建物と土地は別で計算しましょう。3年に一度の基準年度に土地や家屋の評価を見直す「評価替え」がおこなわれるため、試算する際には常に最新のデータを確認してください。

4.2. 特定空き家には軽減税率が適用されない

景観を損ねる建物や倒壊リスクが高い建物は「特定空き家」と認定される可能性があります。特定空き家には軽減税率が適用されません。

4.3. 一戸建てとマンションでは軽減税率が異なる

一戸建てとマンションでは、土地の軽減税率が異なります。一戸建ての場合は、建物の所有者が土地のすべての面積分の固定資産税を納めなければなりません。一方マンションは、入居者で土地の所有比率を負担し、区分所有分の固定資産税を納付します。

5. 一戸建ての固定資産税を軽減するには?

一戸建ての固定資産税を軽減するためには、自分で申請する必要があります。ここでは固定資産税を軽減できる制度をご紹介します。

5.1. 土地に対する固定資産税の軽減措置を活用する

以下のような土地に建物が建築されていると、「住宅用地の軽減措置特例」が適用されます。

区分面積固定資産税都市計画税
小規模住宅用地200㎡以下6分の1に軽減3分の1に軽減
一般住宅用地200㎡を超える3分の1に軽減3分の2に軽減

上記のとおり、住宅用地の軽減措置特例を活用すると、最大で6分の1まで固定資産税を削減できます。

5.2. 新築住宅に対する固定資産税の軽減措置を活用する

新築住宅に対する固定資産税の軽減措置を活用するためには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 2024年3月31日までに建築した新築住宅
  • 居住部分の床面積が50㎡以上、280㎡以下
  • 併用住宅の場合、居住部分の割合が2分の1以上

一戸建ての場合、新築から3年にわたり固定資産税が2分の1になります。新築住宅の認定長期優良住宅は5年間、固定資産税の軽減措置が延長されます。ただし、土砂災害特別警戒区域に建築された場合は、新築住宅であっても適用対象外となる条件があるため確認しましょう。

5.3. その他の特例条件に当てはまるか確認する

他の特例条件としては、リフォームをおこなったときに適用されるものがあります。

  • バリアフリー改修工事をした住宅
  • 省エネ改修工事をした住宅
  • 耐震改修工事をおこなった要安全確認計画記載建築物

リフォームに取り組んだ際は、特例条件に該当するかを確認しましょう。

5.4. 軽減措置申請の流れ

軽減措置の申請の流れは以下の2ステップです。

1. 住宅用地等申請書の作成
2. 住宅用地に転用した翌年の1月31日までに申告

期限を過ぎると固定資産税の軽減ができなくなるため注意しましょう。

6. 固定資産税の納税方法は?

固定資産税額が決定すると、納税通知書が送付されます。納税通知書が届いたら、記載内容にしたがって支払いましょう。

固定資産税の納税方法は、一括支払いと分割支払いの2種類から選択できます。納付期限を過ぎると、延滞金が加算されるため注意してください。

7. まとめ

固定資産税は、所有した不動産を手放さない限り、毎年支払い続けるものです。不動産を所有する際には、固定資産税がいくらかかるかシミュレーションをおこない、必要な費用を把握しましょう。

ここでご紹介したように、固定資産税は一定の条件を満たすことで軽減措置が活用できます。自身が購入した、またはこれから購入する一戸建てが軽減措置に該当しているか、ぜひ確認しましょう。

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