一軒家(一戸建て)の値段相場はいくら?購入にかかる諸費用や頭金の目安まで解説

目次
一建設の分譲戸建住宅
一建設の分譲戸建住宅は年間約9,000棟以上を供給、国内トップクラスの販売戸数を誇ります。また住宅性能表示制度5分野7項目の最高等級取得を標準化。
お客さまとご家族に安心して住んでいただける住まいをお届けします。
1. 一軒家(一戸建て)の値段相場はどのくらい?
一軒家(一戸建て)を手に入れるには、注文住宅の建築と建売住宅の購入という二つの方法があります。
注文住宅とは、所有または購入した土地に、ゼロから自由に建てる一軒家です。対して建売住宅とは完成形の建物を土地とセットで販売する一軒家を指します。
住宅金融支援機構の「2023年度フラット35利用者調査」によると、土地付き注文住宅の値段相場は4,903万3,000円。建売住宅の値段相場は3,603万2,000円です。
それぞれのデータの詳細は以下のとおりです。
<土地付き注文住宅>
エリア | 所要資金 | 所要資金に占める建築費用と割合 | 所要資金に占める土地取得金と割合 |
---|---|---|---|
全国平均 | 4,903.3万円 | 3,405.8万円 (70%) | 1,497.5万円 (30%) |
首都圏 | 5,679.6万円 | 3,402.3万円 (60%) | 2,277.3万円 (40%) |
近畿 | 5,265.3万円 | 3,414.5万円 (65%) | 1,850.8万円 (35%) |
東海 | 4,810.5万円 | 3,491.1万円 (73%) | 1,319.4万円 (27%) |
その他 | 4,299.3万円 | 3,384万円 (79%) | 915.3万円 (21%) |
<建売住宅>
エリア | 所要資金 |
---|---|
全国平均 | 3,603.2万円 |
首都圏 | 4,199.3万円 |
近畿 | 3,720.8万円 |
東海 | 3,055.1万円 |
その他 | 2870万円 |
注文住宅と建売住宅とでは、設計の段階から自由に自分の意思や希望を伝えられる注文住宅のほうが高額になる傾向にあります。建売住宅は、土地と完成形の家がセットになって販売されているのが一般的ですが、場合によっては建設前の状態で販売されることもあります。
1.1. 一軒家は1,000万円から購入可能
先程の一軒家の購入にかかる平均額を見ると、「そんな高額は払えない」と思われるかもしれません。しかし実際は、1,000万円程度でも一軒家を購入することができます。これは中古に限らず、新築でも可能です。
お金がかかるイメージの強い注文住宅では、こだわった分高額になる傾向にありますが、逆にごくシンプルにまとめた場合、建売住宅よりも費用を抑えることも可能です。注文住宅の良さは、お金をかけてこだわるだけではなく、予算に合わせた家を建てやすいことにあります。
確かに、1,000万円の注文住宅となると、必要最低限のシンプルな造りになる可能性が高いですが、安価で新築を手に入れたい方にとっては有効な選択肢といえるでしょう。
1.2. 一軒家の値段上限はない
注文住宅では予算を抑える方向ですすめることが可能とお伝えしました。反対に、いくらでもお金をかけたい人にも注文住宅はおすすめです。一軒家にかけるお金の上限は決まっていません。例え、数億の大豪邸でも、予算が許せば実現可能です。
家は、細部にこだわればこだわるほど必要な費用はどんどん増えます。予算の上限が決まっている場合は、こだわりすぎてオーバーしないように注意が必要です。時には、少し妥協をして予算を抑える工夫も必要になるかもしれません。
2. エリア別!一軒家の値段相場

「2023年度フラット35利用者調査」に掲載されているデータは、一軒家の購入・建築にかかる所要資金の平均を首都圏、近畿圏、東海圏、その他の4つの区分で表したものです。
しかし、実際には同じ区分内でもエリアが異なれば値段相場は異なります。
都道府県ごとの価格差の目安として、中古住宅の一軒家の売却相場と一建設が扱う新築建売住宅の販売価格を紹介します。
<都道府県別の中古の一戸建て(建売住宅・注文住宅)の売却相場>
地方区分 | 都道府県名 | 売却相場 |
---|---|---|
北海道・東北 | 北海道 | 2,625万円 |
青森 | 1,401万円 | |
秋田 | 1,404万円 | |
岩手 | 1,680万円 | |
宮城 | 3,004万円 | |
山形 | 1,690万円 | |
福島 | 1,950万円 | |
北陸・甲信越 | 新潟 | 1,586万円 |
長野 | 1,930万円 | |
山梨 | 1,671万円 | |
富山 | 1,526万円 | |
石川 | 1,873万円 | |
福井 | 1,691万円 | |
関東 | 東京 | 6,517万円 |
神奈川 | 4,382万円 | |
埼玉 | 3,130万円 | |
千葉 | 2,936万円 | |
茨城 | 1,817万円 | |
栃木 | 1,886万円 | |
群馬 | 1,832万円 | |
東海 | 岐阜 | 1,802万円 |
静岡 | 2,391万円 | |
愛知 | 3,704万円 | |
三重 | 1,715万円 | |
近畿 | 大阪 | 3,057万円 |
京都 | 2,813万円 | |
奈良 | 1,996万円 | |
滋賀 | 2,226万円 | |
兵庫 | 2,959万円 | |
和歌山 | 1,445万円 | |
中国 | 鳥取 | 1,401万円 |
島根 | 1,410万円 | |
岡山 | 2,258万円 | |
広島 | 2,619万円 | |
山口 | 2,619万円 | |
四国 | 徳島 | 1,654万円 |
香川 | 1,645万円 | |
愛媛 | 1,792万円 | |
高知 | 1,638万円 | |
九州・沖縄 | 福岡 | 2,905万円 |
佐賀 | 1,880万円 | |
長崎 | 1,977万円 | |
熊本 | 2,597万円 | |
大分 | 2,152万円 | |
宮崎 | 1,662万円 | |
鹿児島 | 1,810万円 | |
沖縄 | 4,380万円 |
<リーブルガーデン(一建設の建売住宅)の値段相場>
※現在取り扱いのある地域の物件のみを表示
地方区分 | 都道府県名 | 販売価格(最低〜最高) |
---|---|---|
北海道・東北 | 岩手 | 2,380万円〜3,020万円 |
宮城 | 1,890万円〜4,780万円 | |
福島 | 1,490万円〜3,380万円 | |
北陸・甲信越 | 新潟 | 1,480万円〜3,280万円 |
長野 | 2,590万円〜3,590万円 | |
関東 | 東京 | 2,280万円〜9,880万円 |
神奈川 | 1,980万円〜9,880万円 | |
埼玉 | 1,880万円〜5,980万円 | |
千葉 | 1,790万円〜6,580万円 | |
茨城 | 1,790万円〜2,790万円 | |
栃木 | 1,990万円〜2,990万円 | |
群馬 | 1,690万円〜3,890万円 | |
東海 | 岐阜 | 1,890万円〜2,780万円 |
静岡 | 1,980万円〜4,480万円 | |
愛知 | 1,980万円〜4,580万円 | |
三重 | 1,980万円〜3,080万円 | |
近畿 | 大阪 | 1,780万円〜5,980万円 |
京都 | 2,480万円〜5,480万円 | |
奈良 | 1,950万円〜4,480万円 | |
滋賀 | 1,990万円〜3,850万円 | |
兵庫 | 1,780万円〜5,980万円 | |
四国 | 香川 | 1,480万円〜3,380万円 |
九州・沖縄 | 福岡 | 1,998万円〜4,898万円 |
佐賀 | 2,298万円〜3,298万円 | |
熊本 | 2,298万円〜3,880万円 | |
沖縄 | 2,380万円〜4,780万円 |
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3. 販売会社別!一軒家の値段相場
一軒家の値段は、販売する会社によっても目安が変わってきます。施工会社による違いが分かると、予算に応じた一軒家も探しやすくなるでしょう。
3.1. ハウスメーカーの値段相場
積水ハウスなど、全国展開しているような大きな会社のことをハウスメーカーと呼びます。認知度が高く、対応エリアがとても広いのが特徴です。販売戸数が多いため、建材は規格を揃えて大量生産が可能。ロスが出ず一括で大量に仕入れることから、原価にかかるコストが安いというメリットがあります。
テレビコマーシャルで見るほど、大手ハウスメーカーはよく知られていることから、安心感が得られやすいのも大きなメリットです。しかし、多額な広告費が使われていることから、その分費用が割高になる可能性もあります。
ハウスメーカーの場合、坪単価は安ければ30万円程度、高ければ90万円程度が相場です。
3.2. 工務店の値段相場
工務店は、地元で親しまれているような地域密着型の施工業者が多いです。何か困り事があると、すぐに駆けつけてくれるのも工務店の良さの1つでしょう。希望の間取りや設備などを聞いてもらいやすく、ある程度自由なプランニングに応じてくれます。ただし、サービスの質は工務店により差が生じやすく、経営基盤が脆弱であれば倒産やアフターケアが充実していないなどの問題も出てくるかもしれません。
費用の相場は大手ハウスメーカーよりも安価な傾向にあり、坪単価は50万円くらいが目安です。一般的に、大手ハウスメーカーと同じグレードでも費用は7割程度に抑えられると言われています。
3.3. パワービルダーの値段相場
パワービルダーの特徴はハウスメーカーや工務店と比べると価格が安くなることです。大手ハウスメーカーの6〜8割程度の価格で購入できると言われています。
パワービルダーは多くの新築を分譲しているため、資材を大量仕入れています。資材を大量に仕入れた方が単価が安くなるためコストカットに繋がっているのです。
また、建設効率を上げるためにベースとなる工法・間取りなどを絞り込んでおり、工事期間が他と比べると短く、コストカットに繋がっています。
パワービルダーの建売物件は完成した住まいを実際に見学してから購入できるため、注文住宅でよくある「イメージと違う」ということを防ぐことができます。購入してからすぐに引っ越せるのもメリットの1つと言えるでしょう。
4. 建物の構造別!一軒家の値段相場
一軒家の値段は、木造か鉄骨造りかによっても変わります。建物の構造が変わればどのくらい値段に違いが出るのか、相場を見ていきましょう。
4.1. 木造一軒家の値段相場
木造の一軒家は、鉄骨に比べるとやや安価になりやすいのが特徴です。目安としては、1平米あたり40万円~60万円程度です。木造一軒家の特徴は、なんといっても日本の風土に合っていることではないでしょうか。木の性質上、断熱性や調湿性にすぐれていて、夏も冬も快適に過ごすことができます。
しかし、耐震性を確保するために、鉄骨の建物に比べると壁や柱の数が多くなります。気密性が高まるというメリットはありますが、鉄骨のように広々としたワンフロアや吹き抜けを設けることが難しい点がデメリットです。
さらに、木材を扱う職人の腕次第でクオリティが変わったり、木材そのものの品質で差が出やすい点も、木造一戸建ての欠点といえるでしょう。
4.2. 鉄骨造一軒家の値段相場
鉄骨造一軒家の場合、1平米あたり45万円~70万円程度が目安とされています。建築コストが木造よりも高いことが関係しており、総額にすると200万円くらいの違いが生じてくることも珍しくありません。
しかし、木造よりも柱や壁が少なくて済むため、広いワンフロアや大きな窓などを設けやすく、デザインの幅が広がる点はメリットです。
5. 一軒家(一戸建て)の購入にかかる諸費用は?

一軒家の購入には、土地代や家にかかる費用の他にも、諸費用がかかります。あらかじめチェックしておきましょう。
5.1. 一軒家の購入にかかる費用は?
注文住宅や建売住宅などの一軒家(一戸建て)の購入で発生する主な諸費用は以下のとおりです。
内容 | 金額の目安・計算方法 | |
---|---|---|
仲介手数料(建売住宅の場合) | 不動産会社に支払う成功報酬 | 【上限】物件価格×3%+6万円+消費税 |
印紙税 | 契約書に貼付する印紙代 | 1万円~3万円 |
不動産取得税 | 不動産の取得で発生する税金 | 固定資産税評価額の3%まで |
登録免許税 | 登記にかかる税金 | 固定資産税評価額の0.1%~2% |
司法書士への報酬 | 登記代行料 | 10万円程度 |
土地家屋調査士への報酬 | 建物の表題登記に必要な費用 | 8万円〜10万円 |
5.1.1. 仲介手数料
建売住宅の場合、売り主と買い主の間で直接売買がおこなわれる売り主物件と、売り主となる不動産デベロッパーやハウスメーカーが不動産会社の仲介を受けて販売する仲介物件があります。
仲介物件を購入する場合、売買を仲介する不動産会社に成功報酬として仲介手数料を支払います。
宅建業者が受け取れる仲介手数料の上限は、物件価格×3%+ 6万円+消費税です。
>>建売住宅の購入には仲介手数料がかかる?無料?計算方法や抑え方も紹介
5.1.2. 印紙税
印紙税とは、契約書や領収書、手形など特定の文書に対して課される税金です。
建売住宅を購入する場合は、売り主と取り交わす不動産売買契約書、注文住宅を建てる場合は建築会社と取り交わす工事契約請負契約書が課税対象となります。
不動産の譲渡に関する契約書は、印紙税の軽減措置の対象です。そのため本則とは別に、取引額に応じて以下の税額が定められています。
取引金額(売買代金など) | 印紙代 |
---|---|
100万円超〜500万円以下 | 1,000円 |
500万円超〜1,000万円以下 | 5,000円 |
1,000万円超〜5,000万円以下 | 1万円 |
5,000万円超〜1億円以下 | 3万円 |
1億円超〜5億円以下 | 6万円 |
全国平均では、土地付き注文住宅の値段相場は4,903万3,000円、建売住宅は3,603万2,000円であるため、一軒家の購入に関する印紙代は1万円または3万円となるのが一般的です。
5.1.3. 不動産取得税
不動産取得税とは、土地や家屋の購入、または家屋の建築などで不動産を取得した場合に課される税金です。
納税額の計算方法は、各自治体が個別に決定する不動産の評価額(固定資産税評価額)×4%です。ただし現在、土地と住宅に関しては軽減税率として3%が適用されています。
5.1.4. 登録免許税
住宅を購入または建築した場合、土地や建物の権利関係を明らかにするために不動産登記が必要です。
土地や建物の所有権が自分に移ったことを証明する「所有権移転登記」や、建物の最初の保有者であることを証明する「所有権保存登記」などがその例です。
登録免許税は、これらの登記手続きに課せられる税金で、固定資産税評価額に税率をかけて計算されます。
土地の所有権移転登記の税率は2%ですが、令和8年3月31日までの登記は1.5%の軽減税率が適用されます。
同様に、住宅用家屋に関しても軽減税率が適用されており、建物の所有権保存登記は0.15%、移転登記は0.3%がそれぞれの税率です。
長期優良住宅や低炭素住宅など、国が定める一定の基準を満たした一軒家を建てた場合、所有権保存登記は0.1%とさらに税負担が軽くなります。
5.1.5. 司法書士への報酬
不動産登記は複雑な作業を多くともなうため、登記手続きの専門家である司法書士に依頼するのが一般的です。
不動産登記手続きの代行を依頼した場合は、司法書士に報酬を支払う必要があります。金額は依頼する司法書士によって異なりますが、建売住宅の場合は、土地と建物の所有権移転登記のみで5万円〜10万円程度が相場です。
注文住宅を建築する場合は、土地の所有権移転登記、建物の表題登記、建物の所有権保存登記などさまざまな登記手続きが必要となるため、20万円〜30万円ほどかかります。
5.1.6. 土地家屋調査士への報酬
新築の家を建築した場合、1ヵ月以内に建物の「表題登記」をおこなう必要があります。表題登記とは、未登記の土地や建物の情報を新規登録することで、どのような不動産であるか、所有者は誰かなどを登記します。
所有権移転登記や所有権保存登記など、権利関係の登記は司法書士に依頼しますが、表題登記は土地・家屋に関する調査や測量が必要となるため、土地家屋調査士に依頼します。
建物の表題登記を土地家屋調査士に依頼した場合の報酬は、8万円〜10万円程度が相場です。
5.2. 住宅ローン関連費用
住宅ローンを組むにあたり、以下の費用も必要になってきます。
内容 | 金額の目安・計算方法 | |
---|---|---|
印紙税 | 契約書に貼付する印紙代 | 2万円~64万円 |
登録免許税 | 抵当権の登記に必要な税金 | 借入額の0.1%~0.4% |
司法書士への報酬 | 登記代行料 | 4万円~8万円 |
火災保険料 | 火災保険のための費用 | 契約による |
ローン手数料 | 金融機関に支払う手数料 | 3万円~5万円 |
ローン保証料 | 保証会社に支払う保証料 | 借入額の0.5%~2% |
5.2.1. 印紙税
住宅ローン契約書も、印紙税の課税対象です。
印紙税法上の第1号文書「金銭消費貸借契約書」に該当し、その税額は借入金額に応じて以下のように定められています。
借入金額 | 印紙代 |
---|---|
1万円未満 | 非課税 |
1万円以上10万円以下 | 200円 |
10万円超〜50万円以下 | 400円 |
50万円超〜100万円以下 | 1,000円 |
100万円超〜500万円以下 | 2,000円 |
500万円超〜1,000万円以下 | 1万円 |
1,000万円超〜5,000万円以下 | 2万円 |
5,000万円超〜1億円以下 | 6万円 |
1億円超〜5億円以下 | 10万円 |
50億円を超えるもの | 60万円 |
全国平均では、土地付き注文住宅の値段相場は4,903万3,000円、建売住宅は3,603万2,000円であるため、一軒家を購入し住宅ローンを利用する場合、住宅ローン契約書に貼る印紙代は2万円または6万円となるのが一般的です。
5.2.2. 登録免許税
住宅ローンは、購入する土地や建物を担保に借り入れをおこなうのが一般的です。金融機関は、不動産登記の一つである抵当権を設定することで対象の不動産を担保とし、万が一債務者が住宅ローンを支払えなくなった場合、その不動産を競売にかけることで債権を回収します。
抵当権の設定にかかる登録免許税は、債務者負担です。本則では借入金額×0.4%(税率)が納税額ですが、住宅ローンに関する抵当権設定登記は、軽減措置として0.1%の税率が適用されます。(令和9年3月31日まで)
5.2.3. 司法書士への報酬
抵当権の登記手続きも自分でおこなうのは難しいため、司法書士に代行を依頼するのが一般的です。
司法書士によって金額は異なりますが、抵当権設定の登記代行は4万円〜8万円程度が相場です。
5.2.4. 火災保険料
住宅ローンを契約する際は、火災保険への加入を必須としている金融機関がほとんどです。ただし、必ずしも金融機関が勧める火災保険に加入する必要はなく、保険会社やプラン内容は自分で選択できます。
火災保険料は地域や建物の構造、補償内容などによって異なりますが、例えば都内・新築・木造戸建て住宅の場合、地震保険ありで年間9万円〜11万円、地震保険なしで年間3万円〜5万円が相場です。
5.2.5. ローン手数料
住宅ローンなどの融資を受ける際は、事務手続きにかかる費用として、ローン手数料が発生します。金融機関によって事務手数料や取扱手数料などと呼ばれることもあり、金額設定は各金融機関によって異なります。
また、ローン手数料の金額は、「定額型」と「定率型」のどちらを選択するかでも変わってきます。定額型とは借入金額に関係なく固定の手数料を支払うタイプで、定率型とは借入金額に一定の料率を乗じた金額を支払うタイプです。
定額型の場合は3万円〜5万円が一般的ですが、後述するローン保証料が別途発生したり、その分借入金利が高くなる場合があります。
定率型の料率は、2.2%(税込み)が一般的です。例えば、借入金額が3,000万円の場合は66万円の手数料が発生します。定率型の場合、融資金額が大きくなるほど手数料は高くなりますが、その分借入金利は低くなる傾向にあります。
どちらがお得かは金融機関や返済期間、融資額によって異なるため、各社のローンシミュレーションを利用し、比較検討しましょう。
>>住宅ローンの手数料ってなに?相場や保証料を解説 | お役立ち情報
5.2.6. ローン保証料
ローン保証料も、住宅ローン関連費用の一つです。
ローン保証料とは、債務者が返済できなくなった場合、保証会社にローン残高を返済(代位弁済)してもらうために必要な手数料です。代位弁済後は、債務者は保証会社に対して返済の義務を負うことになります。
従来、住宅ローンを契約する際は、親族や友人、知人などの連帯保証人を立てるのが一般的でした。しかし、近年では抵当権の設定や保証会社との契約により貸し倒れのリスクが低減したため、住宅ローンの契約に連帯保証人は不要な場合がほとんどです。
>>一軒家の購入にいくら必要?購入のポイントと注意点を解説!
6. 一軒家(一戸建て)購入に必要な頭金はどのくらい?
住宅ローンを借りる場合、頭金を用意する場合と頭金を用意せずにフルローンで組む場合とで悩むかもしれません。頭金の役割や手付金との違い、どのくらいの額を用意するのか目安についても見ておきましょう。
6.1. 頭金の役割は?手付金との違い
頭金は、物件価格の一部を先払いし、その分住宅ローンで借りる額を減らすためのお金です。例えば、物件価格3,500万円の住宅を購入する際、頭金500万円を用意すれば、住宅ローンで借りる額は3,000万円となります。頭金で差し引かれた分、フルローンに比べると毎月の返済額が減ります。また、額によってはローンの返済期間を短くして金利の負担分を少なく済ませることも可能です。
手付金は、頭金とは役割が全く異なります。手付金とはいわば信頼を得るためのお金のことで、物件価格の一部を先に支払うことで購入する意思を示します。契約時に必要なお金ですが、手付金の額に関してはメーカーによって異なります。法律上では代金の20%以下とされています。手付金として支払った額は、最終的に家の代金の一部に充てるのが一般的な流れとなっています。
6.2. 頭金の目安は?
一般的に、一軒家購入のための頭金は物件価格の10%~20%以上が目安とされています。これには理由があり、住宅ローンを組む場合の融資可能額が物件価格の80%~90%になることが多いためです。つまり、頭金の目安は購入する物件価格によって変動し、高額な物件ほど多額になるのが一般的です。
ただし、近年は頭金なしで全額をローンで支払う人も増えています。頭金が十分に用意できないからといって、諦めるのは早計です。もちろん、フルローンとなればそのぶん借入額が増え月々の返済額も増えます。ライフプランをよく考慮して、頭金を用意するかどうかも決めていきましょう。
7. 一軒家購入後にかかる維持費は?
一軒家を購入すると、その後の維持費もかかってきます。月々の住宅ローンだけでなく、維持費についても把握しておくことが大事です。基本的に、一軒家の維持費は税金とメンテナンス費が多くを占めます。
税金については、毎年4月頃に送られてくる納税通知書を確認しましょう。固定資産税や都市計画税の額はその通知書に記載されています。
そして、メンテナンス費については、計画的に貯蓄しておくことをおすすめします。一般的に、外壁や屋根の塗装は20年~30年ごとに行うのが良いとされています。他にも、20年~30年くらいで水回りのリフォームが必要になる可能性があります。外壁・屋根塗装の相場は200万円前後、水回りすべてのリフォームには300万円前後かかる傾向があります。
8. どのくらいの年収で一軒家が購入できる?

適正な住宅ローンの借入額を知るには、返済負担率という考え方が参考になります。
返済負担率とは、住宅ローンの年間返済額が年収の何割に当たるかを示した割合のことです。安全性が高いのは、年収の25%以下といわれています。つまり、年収500万円の方の場合、住宅ローンの返済に充てる目安は年間125万円。ひと月あたり10.4万円程度までなら無理なく返済ができるとされています。
実際の自分の年収から住宅ローンのシミュレーションをしてみたい方は、以下のサイトから行ってみましょう。
一方、購入可能な物件価格や、希望する物件の購入に必要な年収の目安を知るには年収倍率という考え方が役立ちます。
年収倍率とは、住宅価格が年収の何倍にあたるかを表した数値です。一般的には、年収の5〜7倍が購入可能な物件の目安となります。
例えば、上記を一軒家の値段相場に当てはめた場合、全国平均である4,903万3,000円の土地付き注文住宅を購入するには700万円〜980万円程度、全国平均3,603万2,000円の建売住宅を購入するには、514万円〜720万程度の年収が必要となります。
9. 資金計画が重要!一軒家購入のポイント3つ
ここまで、一軒家の値段についてご紹介してきましたが、やはり後悔のない家選びのためには資金計画が重要になります。特に慎重に考えるべきポイントは以下の3つです。これから一軒家の購入を検討したい方はぜひ参考にしてみてください。
9.1. ローンは無理なく返せる範囲で
マイホーム購入となると、つい理想を追い求めてしまうものです。しかし、住宅ローンで返済していく限り、長期的に多額の借金を抱えることを十分に覚悟しておきましょう。返済負担率についてご紹介しましたが、これはあくまでも目安です。最終的には、月々の支払額が本当に無理のない範囲かどうか、生活に必要なお金のことを考えて検討しましょう。
ローンの審査に通ったからといって、確実に返済できるとは限りません。住宅ローン返済のために生活費を大幅に切り詰めるのは、あまり得策とは言えないでしょう。また、ローンを組む年数も考慮する必要があります。短期ローンだと月々の返済が大変ですし、長期ローンだと老後の不安が生じる可能性があります。できるだけ、定年退職までに完済するプランがおすすめです。
9.2. 頭金はその後のことも考えて決める
当然ですが、頭金として用意できる金額が多ければ、その分住宅ローンで借り入れる金額は少なくなり、月々の支払いや利息が減ります。貯蓄をすべてつぎ込むのはおすすめしませんが、当面の生活費や万が一の事態に備えて残しておくべきお金を除いて、できれば購入価格の2割程度が目指せると理想的です。
頭金として多額の支出が生じると、一時的には手元に残るお金が減りますが、長期的に見るとメリットもあり、スムーズに返済しやすい状況がつくれます。
9.3. 様子を見ながら繰り上げ返済もおすすめ
繰り上げ返済とは、毎月決まった額を支払った上で、金額を上乗せして支払うことを言います。繰り上げ返済ができれば、返済期間の短縮につながり、利息として支払う額も減ります。すると、予定していた総支払額よりも少ない状態で完済が目指せます。
繰り上げ返済のために生活費を切り詰めると、臨時の出費が発生した時に困るため注意が必要ですが、もし余裕があるようなら検討してみても良いでしょう。
10. 一軒家の購入で失敗しないための注意点
住宅ローンで返済に困らないためには、以下のポイントにも注意しておきましょう。
10.1. ライフプランを立てて大きな出費に備える
住宅ローンの支払額が無理のない範囲であることは前提として、将来的に必要になってくる他の出費のことも考えて無理のない返済計画を立てましょう。例えば、これから子供をもうけたい場合は出産や子供の教育のために必要なお金が用意できるかも考える必要があるでしょう。
独身だったり、子供をもつ予定がなくても、自分や配偶者が働けなくなったり、親の介護が必要になったりして家計の状況は変化する可能性があります。住宅ローンの返済は数十年と続くケースが大半です。完済時までさまざまな状況の変化に対応しながら返済できる額を考えましょう。
10.2. 土地の値段にも着目する
都市部と地方の土地代とでは明らかに大きな差があります。住むエリアにさほどこだわりがなければ、都市部から少し離れた場所で家を建てるのもおすすめです。職場へのアクセスなど、利便性はとても大事ですが、ほんの少し目をつぶって場所を変えるだけで、驚くほど土地代が安くなることもあります。土地代が安いぶん、家にかけるお金を増やしたり、広い土地を購入したりすることも可能です。
土地の価格は変動が激しいと言われています。家の購入を検討する際は、できるだけ時間をかけてストレスを感じない程度の利便性と無理のない価格帯の両方が叶えられる場所を探しましょう。
10.3. ランニングコストも計算してローンを組む
家の場合、ランニングコストと言えば税金やメンテナンス費用のことを指します。これらは必ず必要になってくるお金ですので、出費の段階で焦ることのないように計画しておきましょう。
メンテナンスに関しては、日頃からこまめに対処することで費用を最小限に抑えることが可能です。しかし、20年後や30年後には、大規模な修繕やメンテナンスが必要になる可能性もあるため、毎月少しずつでも貯蓄しておきましょう。
固定資産税などの税金は、毎年必ず発生する費用です。物件によって金額は変わりますが、一軒家をもつ限りは支払い続けることとなるため、その分も踏まえてローンの検討をしましょう。
>>一人暮らしで一戸建て・一軒家に住むのはどうなの?メリットや注意点を紹介
11. 一軒家の購入を検討中なら、「リーブルガーデン」がおすすめ
「リーブルガーデン」は、飯田グループホールディングスの傘下にある一建設株式会社が運営する一戸建て住宅の総合ブランドです。
分譲戸建て供給棟数全国No.1(※)の実績を誇るグループ力を活かして、資材の大量発注や、土地の仕入れからアフターサービスまでの自社一貫体制により、ローコストで品質の高い家づくりを実現。高品質な住宅を、多くの方が検討しやすい価格帯で提供しております。
全国各地の物件を予算に合わせて検索可能です。希望のエリアがある場合は、会員登録によりいち早く新着物件の情報をお知らせすることも可能です。クオリティとコストのバランスがとれた「ちょうど良い」物件をお探しの方はぜひ選択肢の一つとしてご検討ください。
※分譲戸建住宅市場におけるシェア(2023年4月1日~2024年3月31日住宅産業研究所調べ)
>>リーブルガーデン|一建設の新築一戸建て(分譲住宅・建売)
12. まとめ
一軒家の値段は、立地や販売する会社、使われる資材などによって変わります。また、細部にこだわればこだわるほど、その価格は高くなるため、無理なく支払える範囲で資金計画を立てることが大事です。一軒家の購入で後悔しないためにも、住宅ローンで借りるお金に関しては慎重に検討していく必要があります。今回ご紹介した内容を踏まえて、一軒家購入のための計画を立ててみてはいかがでしょうか。