お役立ち情報

一生賃貸は賢い?後悔する?メリットやデメリットや持ち家との比較を紹介

一生賃貸は賢い?後悔する?メリットやデメリットや持ち家との比較を紹介」のアイキャッチ画像

目次

現在賃貸住宅に住んでいる方のなかには、「このまま一生賃貸住宅に住み続けていいのだろうか」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

一生賃貸住宅に住み続けることにはメリットがある一方、見逃せないデメリットもあります。今回は、一生賃貸住宅に住むメリット・デメリットとともに、持ち家に住むメリット・デメリットも解説します。両者を比較しながら、一生賃貸に住むのが向いている方の特徴や、一生賃貸に住むためのポイントもご紹介します。

1. 一生賃貸住宅に住む方の割合は?

一生賃貸住宅に住む選択をする方はどのくらいいるのでしょうか。総務省が発表した「平成30年住宅・土地統計調査」の結果をもとに確かめてみましょう。

まず、2018年の全国の住宅総数に占める持ち家の割合(持ち家住宅率)は61.2%となっています。1973年の調査以降、全国の持ち家住宅率は一貫して6割前後です。

65歳以上の高齢者がいる世帯に限ってみると、2018年の持ち家住宅率は82.1%、借家は17.8%にとどまっています。このことから、高齢者がいる世帯は持ち家で暮らしている割合が高いことがわかります。ただし、高齢単身世帯のみを抜き出すと33.5%が借家暮らしです。

上記から、一生賃貸に住み続ける方は全体の2割弱、単身の場合には3割程度と考えられます。
(参照:総務省「平成30年住宅・土地統計調査 結果の概要」)

2. 一生賃貸住宅は賢い?メリットは?

一生賃貸住宅で暮らすことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは4つのメリットをご紹介します。

2.1. 住み替えが気軽にできる

賃貸は気軽に引っ越せる点が大きなメリットです。賃貸なら、周辺環境や隣人との関係性に問題が生じても好きなタイミングで引っ越せます。また、子どもの誕生や進学、転勤などによるライフスタイルの変化にともない住み替えが必要な場合でも、柔軟に対応できます。

2.2. メンテナンス費用の負担が少ない

持ち家に比べてメンテナンス費用の負担が少ない点も、一生賃貸に住むことのメリットです。

賃貸住宅の場合、共用部や建物設備に関するメンテナンス費用は、マンションの管理会社やオーナーが負担してくれるケースが多いです。このため、費用や手間をすべて負担しなければならない持ち家に比べ、メンテナンスにかかる自己負担が少なくて済みます。

加えて、不動産所有者が毎年納める固定資産税・都市計画税を負担しなくて良いのも賃貸のメリットでしょう。

2.3. 住宅ローンを抱えなくて良い

賃貸住宅に住んでいれば住宅ローンを抱えずに済みます。ローンを借り入れていると、持ち家の売却や繰り上げ返済をおこなわない限り、収入に関係なく返済を続けなければなりません。

一方、賃貸住宅に暮らしていて収入が減少した場合、現在の住まいより家賃の安い部屋に引っ越せば、月々の支出を抑えられます。

2.4. 老後のライフスタイルに合わせやすい

ライフスタイルの変化に応じて気軽に引っ越せる賃貸住宅のメリットは、老後の生活にもプラスに働く可能性があります。

老後は、身体機能の低下や介護の必要性からバリアフリーの住宅を選ぶケースも多いでしょう。持ち家の場合、費用をかけてバリアフリーリフォームをおこなう必要がありますが、賃貸住宅であれば希望に沿った物件を選び直せます。階段のない低層階の物件、スーパーや病院までのアクセスが良好な物件など、高齢でも住みやすい物件にいつでも引っ越しが可能です。

3. 一生賃貸住宅に住むデメリット

賃貸住宅には持ち家と異なる魅力がある反面、一生賃貸住宅で暮らすことにはデメリットもあります。その5つのデメリットを見ていきましょう。

3.1. 家賃を払い続ける必要がある

一生賃貸で暮らすということは、一生家賃を払い続けなければならないということです。持ち家の場合、住宅ローン完済後は月々の返済負担がなくなるのに対し、賃貸住宅では一生家賃を負担する必要があります。

例えば、月10万円の家賃を20年払い続けるとすると、合計で10万円×12ヵ月×20年=2,400万円を支払わなければなりません。生活費は年金収入でまかなえても、家賃を負担し続けるには一定の貯蓄が求められます。

3.2. 自由に増改築ができない

リフォームやリノベーションを自由にできない点も、賃貸のデメリットです。賃貸住宅は好きなタイミングで好きな物件に引っ越しできる反面、現在の住まいをアップグレードするには限界があります。持ち家とは異なり自由に増改築できないため、住んでいる部屋のつくりや設備に対する不満を解消するには、物件を選び直すしか方法がありません。

また、引っ越しのたびにコストと手間がかかることも認識しておきましょう。

3.3. 資産にならない

賃貸物件は借り物なので自分の資産にならないというデメリットもあります。

持ち家は住宅ローンを返済しなければならないものの、マイホームにかかった費用を長期で分割払いしているのに等しく、完済すれば完全に自分の資産となります。一方、賃貸物件で支払う家賃はあくまでも場所を借りることへの対価であり、純粋な出費でしかありません。

3.4. ファミリー向けの物件が少ない

賃貸物件にはファミリー向けの物件が少ない点も注意が必要です。都市部や郊外でも、人気エリアになると1戸あたりの専有面積が小さい物件が多くなります。単身向けのワンルームや夫婦2人世帯向けの1LDK・2LDKといった部屋が多く、ファミリー向けの部屋を探すのが難しいケースがあります。

また、子どもが2人以上いる場合は4LDKや5LDKの間取りが望ましいですが、部屋数の多い賃貸物件はそれほど多くはありません。賃貸物件だと、ファミリーが一生の住まいとして選ぶには広さが足りない可能性があります。

3.5. 高齢者は契約が難しい

賃貸物件は老後のライフスタイルにも合わせやすいとご紹介しましたが、そもそも高齢になると賃貸物件の契約が難しくなる傾向にあります。

理由は2点あります。一つは、老後は通常現役時代に比べて収入が減るので、家賃の支払い能力が低いとみなされるためです。もう一つは、単身や夫婦2人暮らしの高齢者を入居させた場合、孤独死により物件価値が大きく下がってしまうリスクが高いと考えるオーナーがいるためです。

同様の理由から、新規契約だけでなく物件の更新もしづらい場合があります。

4. マイホームを購入するメリット

一生賃貸住まいをするかどうか決めるには、マイホームを購入する場合と比較検討する必要があります。そこで、マイホームを購入するメリットもご紹介します。

4.1. 資産になる

マイホームを購入する大きなメリットが、住宅ローン完済後、土地と建物が自分の資産になることです。固定資産税や都市計画税は毎年支払わなければなりませんが、賃貸住宅のように家賃を負担する必要がないため、老後の固定費を抑えられます。自分だけの家があることで、高齢になっても心の余裕や安心感を持てるのが魅力です。

4.2. リフォームの自由度が高い

リフォームやリノベーションの自由度が高いのもマイホームのメリットです。自分や家族のライフスタイルに合わせて自由に住まいをカスタマイズし、理想の住まいを実現できます。

なお、分譲マンションでは管理規約によってリフォーム内容が制限されるケースがあるうえ、共用部は個人の自由にはできません。一戸建てのほうが自由度は高いでしょう。

以下の記事では一戸建てのメリット・デメリットをより詳しく解説しています。併せてご覧ください。
>>一戸建てのメリットとデメリットをご紹介!マンションと比較して解説!

5. マイホームを購入するデメリット

マイホーム購入にも当然デメリットはあります。ここでは代表的なデメリットを2つご紹介しましょう。

5.1. 維持費がかかる

住宅としての機能を維持するためのメンテナンスコストがかかる点は、マイホームの大きなデメリットです。

マイホームは所有物であり、内外装の経年劣化や設備の故障などが発生した場合、自分でコスト負担をして修繕しなければなりません。築年数が20年、30年になってくると、水回りなどの大規模な改修・入れ替えも必要になるでしょう。

加えて、不動産所有者に対して課される固定資産税・都市計画税を毎年納めなければなりません。

5.2. 引っ越しがしにくい

マイホームは賃貸に比べると、気軽に引っ越しするのは難しいのが実情です。ライフスタイルの変化などによって住み替えの必要が生じても、住宅ローン返済があるため、物件を売却してローンを完済することが条件となります。しかし、残債を上回る金額で売却できるとは限らず、住み替えのハードルは高くなります。

6. 一生賃貸住宅に住むことが向いている方

ここまで、一生賃貸・持ち家購入それぞれのメリットとデメリットをご紹介してきました。この内容を踏まえ、どのような方が一生賃貸住宅住まいに向いているのか見ていきましょう。

6.1. 転勤などにより転居が多い方

仕事の都合で転勤などが多く、今後も転居する可能性が高い方は、賃貸に住み続けるのがおすすめです。マイホーム購入後に転勤になってしまうと、物件を売却して新たな住まいを探すか、マイホームをほかの方に賃貸しながら、転勤先で自分の家を借りる必要が生じます。いずれも大きな手間とコストがかかるため、賃貸物件を選ぶのが得策です。

6.2. 引っ越しを頻繁におこないたい方

一つの場所にとどまりたくない、頻繁に引っ越したい方にも賃貸物件が向いています。さまざまな場所を転々とするライフスタイルを望む方なら、近年注目を浴びている住宅のサブスクリプションサービスを活用するのも一つの方法でしょう。

6.3. 住宅ローンを抱えたくない方

持ち家を購入するにあたっては、20〜35年程度の住宅ローンを組む方が大半です。しかし、何十年にもわたって住宅ローンを抱えたくない場合は、一生賃貸が向いています。収入が不安定で住宅ローンを組みづらいフリーランスの方などは持ち家を購入するのが難しく、賃貸を選択したほうが良いケースもあります。

6.4. 相続財産を持ちたくない方

持ち家は資産になるため、所有者が亡くなると子どもなどに相続されることになります。しかし、亡くなった方に相続人がいない場合、遺産は国庫に納められる決まりです。こうしたことから、相続人がいないことなどを理由に相続財産を持ちたくない方にも、一生賃貸が向いているでしょう。

7. 一生賃貸住宅に住むためのポイント

一生賃貸住宅で暮らすことにはメリットとデメリットの両面があります。自身のライフスタイルやスタンスから「一生賃貸が向いているのではないか」と考えるのであれば、以下のポイントを押さえておくようにしましょう。

7.1. 老後の資金を確保しておく

厚生労働省が発表した「2022(令和4)年 国民生活基礎調査」によると、高齢者世帯(65歳以上の高齢者のみで構成される世帯、またはここに18歳未満の未婚者が加わった世帯)の平均総所得は318.3万円で、そのうち公的年金などの占める割合は62.8%、金額にして199.9万円となっています。月額に換算すると、総所得で約26.5万円、公的年金などは約16.7万円となります。
(参照:厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況 - Ⅱ 各種世帯の所得等の状況」)

一生賃貸に住むとなると、上記の収入の中から家賃を払い続けなければなりません。年金暮らしの場合、定期的な収入だけでは家賃を負担するのが厳しいと考えられるため、現役の間に老後の資金を確保しておく必要があるでしょう。

7.2. 持ち家との比較も確認する

年金収入と貯蓄で家賃が十分にまかなえるのであれば問題ないですが、まかなえないと予想される場合には持ち家の購入も並行して検討したいところです。一生賃貸と持ち家購入のどちらが安価で済むのかなど、事前にシミュレーションして比較しておくと良いでしょう。

8. 賃貸住宅と持ち家を比較してみよう

夫婦+子どもの家庭で、一生賃貸で暮らす場合と持ち家を購入する場合、それぞれ必要となる資金を比較してみましょう。ここでは30〜80歳までの50年間にかかる費用を想定します。

8.1. 一生賃貸の場合のシミュレーション

一生賃貸で暮らす場合では、期間中に2回賃貸マンションを引っ越すものとし、家賃はいずれの物件も毎月15万円(別途共益費1.5万円)とします。家賃以外にかかる経費も含めて、50年間にかかる費用をシミュレーションすると次のとおりです。

費用項目金額
家賃(50年分)9,000万円
共益費(50年分)900万円
引っ越し代(2回分)30万円
初期費用(3回分)
※家賃5ヵ月分と想定
225万円
更新料
※家賃1ヵ月分、契約期間2年と想定
375万円
住居関連の費用総額1億530万円

メンテナンス費用はかかりませんが、その分共益費や契約の更新料がかかる点が賃貸物件の特徴です。

8.2. 持ち家購入の場合のシミュレーション

続いて、一戸建てのマイホームを購入する場合の費用も見ていきましょう。こちらも、月々の住宅ローン返済額を15万円として考えます。毎月返済額より住宅ローンは以下の要件で借り入れるものとします。

  • 毎月返済額:15万円
  • 借入額:4,890万円
  • 物件価格:5,000万円(頭金110万円)
  • 返済期間:35年
  • 金利:全期間固定金利 年1.5%
  • 返済方法:元利金等返済

要件に基づき、持ち家を購入する場合の費用目安をまとめると次のとおりです。

費用項目金額
住宅ローン返済(35年分)6,300万円
頭金110万円
初期費用(ローン手数料など)
※物件価格の6%と想定
300万円
保険料(火災保険・地震保険)
※年額10万円と想定
500万円
固定資産税・都市計画税
※50年間の平均納税額10万円と想定
500万円
メンテナンス費用
※大規模修繕1回あたり400万円、3回実施と想定
1,200万円
住居関連の費用総額8,910万円

持ち家では住宅ローン完済後の負担が軽くなるため、先ほどの一生賃貸の場合と比べると1,620万円安い結果になりました。

上記はあくまでも参考値であり、物件や経済状況などにより費用は異なってきます。ただ、一生住み続けることを考えると、試算結果のように一戸建ての持ち家を購入するほうがトータルコストは抑えられる傾向にあるでしょう。

9. まとめ

一生賃貸で暮らす選択にはメリット・デメリットの両面があります。自分や家族のライフスタイルやライフステージを踏まえ、持ち家と一生賃貸のどちらが向いているのか比較検討してみましょう。また、生涯でかかるトータルコストもシミュレーションして、支出が少ないほうを選ぶのも一つの方法です。

検討した結果、賃貸ではなく一戸建ての持ち家も検討されたい方は、ぜひ「リーブルガーデン」へお気軽にご相談ください。「リーブルガーデン」は一建設が贈る一戸建て分譲住宅の総合ブランドで、高いクオリティとコストバランスにより、長い人生を豊かにする「ちょうどいい家」をお届けします。

ぜひ、こちらのページより詳細をご確認ください。
>>「リーブルガーデン」について詳しく見る

リーブルガーデンで物件を探す

地域から新築一戸建てを探す

よく読まれている人気記事

おすすめ記事

新着記事

リーブルガーデン会員 募集中

物件の「今」を
いち早くメールで受け取れます!

無料で会員登録する