老後の住まいの選択肢として、コンパクトで便利なマンションがあります。とはいえ、老後のマンション暮らしは、自分に合っているのか、何を元に判断すればいいか分からない方も多いでしょう。
本記事では、マンションか戸建て、持ち家か賃貸のどちらが自分に合っているのかメリット・デメリットをまとめました。マンション暮らしを選択すると後悔することもあるポイントも解説します。
また、老後の住まいの選択肢として、リースバックという方法もご紹介します。老後の資金が不安な方には特におすすめなので、参考にしてみてください。
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INDEX
老後、マンション暮らしは後悔する?しない?
老後のマンション暮らしで後悔するかどうかは、資産や収入の状況によって異なります。マンションに住んでいると管理共益費・修繕積立金などの管理費を毎月支払う必要があるため、戸建てに比べると負担が大きくなる傾向があります。管理費の負担が気にならない場合にはマンション暮らしをして後悔することは特にないでしょう。しかし、歳を重ねるにつれて介護や医療などの支出が増えてしまい、マンションの管理費の支払いが厳しくなってくる場合もあります。
老後にマンション暮らしを選んで後悔した理由6選
セカンドライフをマンションでスタートしたものの、後悔してしまう人もいます。
どのような場合に、マンション暮らしで後悔するのかご紹介するので、老後の住まいを選ぶ時の判断に役立ててください。
- 初期費用が予想以上にかかった
- 管理共益費・修繕積立金など、管理費が負担に
- 家賃やローンの支払いができるか不安
- 新しい家に慣れない
- 住環境の変化がストレスになった
- 災害時にエレベーターが使えないことが心配
初期費用が予想以上にかかった
賃貸ではなくマンションを購入する場合、年齢的に住宅ローンを組むことが難しくなるので、初期費用の負担額は大きいでしょう。
持ち家の方は、持ち家を売却したお金でマンションを購入することになりますが、築20年~30年経過していると売却しても思うほどの資金にならない場合があります。
また、マンション代金だけでなく不動産会社への仲介手数料や印紙税などの諸費用もかかってきます。諸費用の目安は、購入するマンションの1割ほどです。
例えば、3,000万円のマンションを購入する場合、300万円ほどが諸費用の目安です。これらの費用を自己資金で用意しなくてはならないため、老後資金から大きな出費が必要になってしまい、負担に感じる人もいるのです。
管理共益費・修繕積立金など、管理費が負担に
マンションの場合、戸建てと異なり管理共益費や修繕積立金を毎月支払う必要があります。
特に築年数の古いマンションの場合は、修繕積立金が高額になる傾向があり、毎月の出費が負担に感じるケースもあります。突発的に高額な費用がかかることはありませんが、払い続けることができるか考えた上でマンションを選びましょう。
家賃やローンの支払いができるか不安
戸建ての場合、ローンを完済してしまえば毎月の支出の負担はなくなります。
一方、賃貸マンションであれば住み続ける限り家賃が発生します。購入した場合も、新たにローンを組めばローン返済の月々の負担は避けられません。老後は貯蓄が減少していくことが見込まれるため、いつまでも居住費を支払い続けることに不安を感じる人も多いのです。
新しい家に慣れない
セカンドライフを新しい家でスタートすることが、物理的にも精神的にも負担になる場合があります。それまで戸建てで自由に生活していた人にとっては、マンションの部屋の狭さや隣人の生活音が気になってしまうかもしれません。
特に、以前の家より狭い場合は、それまで使っていた家具などが入り切らない可能性がある点にも注意しましょう。お気に入りの家具の寸法がマンションの間取りに合わないというケースもあり、それが原因で生活のしにくさやストレスを感じる人もいます。
住環境の変化がストレスになった
住み慣れた土地から離れて新しい土地に引っ越す場合、住環境や地域コミュニティの変化がストレスになることもあります。スーパーや病院などの日常利用する施設も一から探し直し、人間関係も新しく築かなければならず大きな負担となるでしょう。
災害時にエレベーターが使えないことが心配
マンションの高層階に住む場合、エレベーターを利用することになりますが、エレベーターは地震などの災害で停止してしまう可能性がある点には注意が必要です。
ちょっとした地震でも、一度エレベーターが停止すると数時間復旧に時間がかかるケースもあります。火災で非難する必要がある場合でも、避難にエレベーターは利用できないかもしれません。エレベーター停止中や避難の際には階段での移動となってしまうため、速やかに避難できないかもしれない、と不安に感じる人もいるでしょう。
では、老後はマンション暮らしがいい理由は?
老後の住まいをマンションにするか、戸建てにするか、悩んでいる方も多いでしょう。
ここでは、まず老後にマンション暮らしがおすすめな理由を5つ紹介します。
- 段差の少ない環境だから
- 建物の管理や修繕をする必要がなくなるから
- セキュリティ対策がしっかりしているから
- 利便性の高い土地に住めるから
- 住宅にかかる出費が安定するから
それぞれの理由について、詳しく解説していきます。
段差の少ない環境だから
マンションは戸建てと異なり、ワンフロアで生活できるというメリットがあります。ワンフロアであれば、掃除や洗濯などの家事もしやすく、階段の上り下りがありません。2階建ての戸建ては階段があり、部屋の移動や掃除も大変なので、毎日の家事負担も大きいです。
体力のあるうちは、階段の上り下りもそれほど負担にはなりませんが、体力が衰え足腰が弱ると、数段の上り下りも大きな負担となる人もいるでしょう。
また、車椅子生活になった場合、バリアフリーにするためのリフォームが必要になるかもしれません。マンションであれば、段差が少ないため足腰が弱っても比較的生活しやすいでしょう。
近年はバリアフリーに力を入れているマンションも増えてきているので、室内だけでなくエントランスなどの共用部分も含め、車椅子生活でも安心です。
建物の管理や修繕をする必要がなくなるから
持ち家の場合、劣化や故障などで建物の修繕が必要になったら、自分でメンテナンスをする必要があります。外壁や屋根を定期的に塗り替えたり、庭の植物のお手入れをしたり、手間がかかるだけでなく費用も高額になりがちです。
マンションであれば、共有部分の管理・修繕は管理会社がするので、入居者に作業や業者の手配などの負担はありません。
セキュリティ対策がしっかりしているから
マンションは、防犯カメラやオートロック・警備会社との連携などセキュリティ対策がしっかりしているという特徴もあります。管理人や警備員が常駐しているマンションもあるので、より安心して生活できるでしょう。
また、自分で戸締りする場合も、マンションであれは戸締り箇所は少ないので鍵のかけ忘れがあるということも減るでしょう。
利便性の高い土地に住めるから
駅やバス停・スーパーなどが近くにある利便性の高い土地には、マンションが多く建っています。体力が衰えると、生活に必要な施設への移動も大変になります。
駅やスーパー、病院などの施設が近くのマンションに住めば、日常の生活も便利に過ごせるでしょう。
住宅にかかる出費が安定するから
マンションの場合、居住費として必要なのは、家賃(持ち家の場合は、ローン返済額)・管理共益費・修繕積立金です。これらの費用は、急に支払額が上がったりすることは少なく、毎月決まった支出額となり、収支計画を立てやすくなります。
戸建ての場合、管理共益費・修繕積立金などは必要ありませんが、急な設備の故障や劣化などで突発的な修繕費が発生するケースは珍しくありません。
老後は基本的に年金生活になるため、突発的な高額支出は大きな痛手となるでしょう。マンション暮らしでは、毎月の支出が安定するので、安心感が大きいでしょう。
マンションと戸建てのメリット・デメリット比較
マンションと戸建てには、それぞれメリット・デメリットがあります。メリット・デメリットを比較したうえで、自分に合った住まいを選ぶようにしましょう。
老後を過ごすマンション・戸建てのメリット・デメリットは以下のようなことがあります。
マンション | 戸建て | |
---|---|---|
メリット | ・段差がすくない ・維持や修繕の手間がかからない ・利便性の高い立地にあるケースが多い ・セキュリティ対策がしっかりしている | ・ローン完済後は居住費がかからない ・リフォームが自由にできる ・管理費や修繕積立金は不要 |
デメリット | ・家賃(ローン返済)の負担がある ・戸建てより狭い ・近隣住民に気を遣う | ・建物の管理、維持は自分でする必要がある ・バリアフリー工事が必要になる可能性がある |
マンションに住むメリット
老後マンションに住むメリットには、以下のようなことがあります。
- 段差がすくない
- 維持や修繕の手間がかからない
- 利便性の高い立地にあるケースが多い
- セキュリティ対策がしっかりしている
マンション生活のメリットは、コンパクト・便利・安全に生活できることです。シニア向けのマンションでは、セキュリティ対策やバリアフリーになっていることも多いです。老後体力が衰えたとしても、快適・安心して過ごせるでしょう。
マンションに住むデメリット
デメリットとしては、以下のようなことがあります。
- 家賃(ローン返済)の負担がある
- 戸建てより狭い
- 近隣住民に気を遣う
マンションはコンパクトに暮らせる反面、戸建てよりも狭さを感じてしまう可能性があります。また、近隣住民との人間関係や生活音などをストレスに感じてしまうケースもあるので注意が必要です。
戸建てに住むメリット
戸建てに住むメリットとしては、以下のようなことがあります。
- ローン完済後は居住費がかからない
- リフォームが自由にできる
- 管理共益費や修繕積立金は不要
老後に戸建てに住むメリットは、ローン完済後は居住費を大きく抑えられる点でしょう。管理共益費や修繕積立金は不要なので、月々の負担も少ないです。
戸建てに住むデメリット
戸建てのデメリットとしては、以下のようなことがあります。
- 建物の管理、維持は自分でする必要がある
- バリアフリー工事が必要になる可能性がある
戸建ての場合、経年劣化も進むだけでなく老後ではバリアフリーなどのリフォームが必要になります。また、維持・管理を自分でしなければならないため、手間がかかりコストも高額になる可能性があるでしょう。
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老後、マンション暮らしで後悔しないためには?
マンションを検討する際には、次のような点に気を付けることが大切です。
- 間取りなどがバリアフリー設計かどうか
- 管理や警備が行き届いているか
- 利便性の高い地域か
間取りなどがバリアフリー設計かどうか
老後の住まいを検討する段階では元気であっても、10年先・20年先の状況を想像して選ぶことが重要です。老後は思うように体が動かなくなり、車椅子生活になる可能性もあります。
室内に段差がないことだけでなく、マンションにスロープが設置されているかなど全体のバリアフリーについても確認しておきましょう。
また、お風呂場やリビングなど部屋ごとに温度差が大きいと体に負担がかかるので、断熱性も重視することをおすすめします。シニア向けのマンションであれば、バリアフリーや体への負担が少ない設計のマンションが多いでしょう。
管理や警備が行き届いているか
マンションの良さはセキュリティがしっかりしている点とはいえ、すべてのマンションでセキュリティが万全なわけではありません。特に、小規模なマンションや築年数の古いマンションでは、セキュリティが万全ではないということもあります。
一方、大規模マンションであっても、敷地が広いため管理人の目が行き届いていない可能性もあります。
そのため、中規模くらいのマンション(50戸~100戸程度)がおすすめですが、どのマンションであっても事前に管理や警備がどこまで行き届いているか、念入りに確認しましょう。
利便性の高い地域か
日常生活がしやすい立地かどうかも重要なポイントになります。駅や病院・スーパーなど日常的に利用する施設が周囲にあるかを確認しておきましょう。
さらに、場所だけでなく道のりも確認しておくとよいでしょう。すぐそばに病院があっても、坂や階段があってアクセスしづらいということもあります。
また、老後は静かな環境で過ごしたいと考えている方も多いでしょう。閑静な住宅地を希望する場合でも、生活のしやすさは大切になってくるので、バス停などの利便性は確認しておくことが大切です。
老後、マンションに住み替えるときに準備すること
セカンドライフをマンションで過ごすにあたり、住み替えはしっかりと準備して臨まなければ、老後生活にも大きな影響が出てしまう可能性があります。
ここでは、マンションに住み替えるときに準備すべき4つのことを紹介します。
- 資金の準備をする
- 残っている住宅ローンの支払いの見直し
- 住み替えの時期を決める
- 今住んでいる家の処分を考える
資金の準備をする
住み替えには高額な資金が必要です。老後に必要な生活費やライフイベントなどを考慮したうえで、マンション購入や賃料にいくら資金を充てられるのかを計算することが大切です。
特に、老後の月々の収支は早い段階で把握しておくことをおすすめします。老後までにいくら貯蓄できるのか、退職金や年金の受給額を把握し、毎月の生活費はどれくらいかを計算していきましょう。
ちなみに、総務省の調査によると65歳以上無職夫婦のみの世帯での消費支出は月額約22.4万円という調査報告があります。 この金額はあくまで目安であり、収入や世帯人数・老後にどのような生活をしたいのかによって必要な資金は個人で大きく異なります。
さらに、子どもの結婚や子育て・マイホーム購入への支援なども検討していると、住み替えにかけられる資金はあまり多くないこともあるでしょう。
その他、長生きするとそれだけ必要な生活費や、場合によっては介護費用が増えること、また葬儀費用の準備をしておいたほうがよいことなども留意しておかなければなりません。先に老後に必要な資金を考えたうえで、いくらまで住み替えに充てられるのかを計算するようにしましょう。
参照:家計調査報告(家計収支編)2021年(令和3年)平均結果の概要 | 総務省
残っている住宅ローンの支払いの見直し
老後、マンションに住み替えて後悔しないためには、住宅ローンの見直しをするのが大切です。住宅ローンを完済しているのであれば問題はありません。
しかし、住宅ローンの支払いが残ったままマンションの購入や賃貸マンションに住み替えると、賃貸の場合は住宅ローンと家賃と両方の支払いを負担しなければなりません。購入する場合は、新たに住宅ローンを組むことになりますが、高齢になると新規住宅ローンの審査は通りにくくなります。また仮に新規住宅ローンを借りられたとしても、ダブルローンでは負担が大きくなります。
住宅ローンは繰り上げ返済などで完済しておくのが良い方法と言えるでしょう。持ち家の売却によって得られたお金や退職金などを活用して、マンションに住み替えた後に返済しなくて良いようにしましょう。
住み替えの時期を決める
「老後の住まいだから定年してから住み替えればいい」というわけではありません。体力が衰えてから新しい住まいを探すとなると、新居探しや契約など大きな負担になってしまうでしょう。
また、年齢的に住宅ローンを組めない可能性も高くなり、他のローンも厳しくなることもあります。老後の住まいは、できるだけ早く、体力・気力ともに余裕のあるうちに行動することをおすすめします。
今住んでいる家の処分を考える
住み替えるということは、持ち家の方は今住んでいる家の処分が必要になります。今の家のローンを完済しているなら、家は子どもや孫に残すためにそのままにしておくという選択肢もあるでしょう。反対に、住宅ローンを完済していない場合、売却して一括返済することも可能です。
ただし、築年数の古い住宅は思うような金額で売れない可能性もあるので、自己資金での支払いが必要になります。家をどうするのかはローン残債や新居に必要な資金などを踏まえて、しっかり計画立てておくようにしましょう。
老後における、持ち家と賃貸契約のメリット・デメリットは?
ここでは、マンションを購入する場合と賃貸契約する場合のメリット・デメリットを解説します。
持ち家 | 賃貸契約 | |
---|---|---|
メリット | ・居住費を抑えられる ・自由にリフォームできる ・家を財産として残せる | ・引っ越ししやすい ・相続問題が発生しない |
デメリット | ・バリアフリー化が必要 ・固定資産税が掛かる ・処分に困るケースがある | ・家賃がずっと発生する ・住まいの選択肢が少ない |
持ち家マンションのメリット
老後の住まいとしてマンションを購入するメリットには、次のような点があります。
- 居住費を抑えられる
- 自由にリフォームできる
- 家を財産として残せる
購入したマンションは、ローンの支払いさえ終えれば、それ以降居住費を大きく抑えられるという点は大きなメリットです。
また、持ち家なら自由にリフォームできるので、修繕だけでなくバリアフリー化なども必要に応じてしやすいという点もあります。自分の資産でもあるので、死後は家を相続財産として子どもや孫に譲ることも可能です。
持ち家マンションのデメリット
デメリットとしては、以下のような点があります。
- バリアフリー化が必要
- 固定資産税が掛かる
- 処分に困るケースがある
持ち家を購入する時点で、体力も十分にありバリアフリー化を考慮せずに購入してしまったという人は少なくありません。その場合、体力の衰えに伴いバリアフリー化のリフォームなどが必要になります。大規模なバリアフリー化を施す場合は費用も高額になるでしょう。
また、家を持ち続ける限り固定資産税を毎年払い続けなければならない点にも注意が必要でしょう。持ち家は、相続財産として残せる反面、子どもや孫が住む予定がない場合や、築年数が古すぎる家は売却するにも苦労するため、相続人が困るというケースもあります。
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持ち家の維持にかかる税金はいくら?固定資産税や都市計画税を抑える方法
賃貸マンションのメリット
家を購入せずに賃貸契約で老後を過ごす場合のメリットには、次のような点があります。
- 引越ししやすい
- 相続問題が発生しない
賃貸契約であれば、ずっと住み続ける必要はなく引越しも比較的自由にできます。生活しにくい、近隣でトラブルがあるといった場合でも、引越しして新しい住まいでスタートしやすいのはメリットだといえるでしょう。
また、賃貸マンションのメリットとして相続問題が発生しないということが挙げられます。不動産は一般的な家庭の持つ資産の中でも大きな額の資産となりやすく、また現金のようにきれいに分割しづらいといった問題もあります。持ち家であれば、相続問題に発展してしまう可能性がありますが、賃貸マンションであれば心配する必要がありません。
賃貸マンションのデメリット
デメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- 家賃がずっと発生する
- 住まいの選択肢が少ない
賃貸は、住み続ける限りずっと家賃が発生します。どれだけ家賃を払い続けても家が自分のものになることはありません。老後の収入が減少する中で、毎月家賃を支払うのは大きな負担となる可能性がある点には注意が必要です。
また、高齢者の場合、年金しか収入がなく家賃が払えなくなるリスクがあるため、契約を避ける貸主もいます。高齢者向け賃貸もありますが、まだ供給は少なく家賃も高めに設定されている傾向があります。
賃貸の場合、住める物件の選択肢が少ない可能性があるので、注意しましょう。
慣れている家に住みたい人はリースバックという方法もある
老後にマンションで暮らすことを検討している人の中には、本当は住み慣れた家に住み続けたいけど生活資金が心配な方や資産として家を残したくない方もいるかもしれません。そのような方には、「リースバック」がおすすめです。
リースバックとは、家を不動産会社などに売却し、新しく賃貸契約を結び家賃を払うことでそのまま家に住む契約のことです。
家の売却金は使用用途に制限がないので、老後資金だけでなく事業用としてや借金返済などにも利用できます。家を売却したお金で、住宅ローンを早期完済することも可能です。
その他、リースバックのメリットには、以下のような点があります。
- まとまったお金を手に入れられる
- 自宅を売ってもそのまま住み続けられる
- 引越し費用などが必要ない
- 周りの人に家を売ったことが知られにくい
- 家を買い戻せる可能性がある
リースバックと同様にマイホームを活用した資金調達方法に「リバースモーゲージ」があります。
リバースモーゲージとは、マイホームを担保にして老後資金を借入する方法です。リバースモーゲージは、高齢者向けローンでもあるため、利用できる年齢が65歳以上などと高齢に設定されており、使用用途も老後の生活費などに制限されています。
老後のマンション暮らしの検討は慎重に
老後の住まいとしてマンションのメリット・デメリットをお伝えしました。
マンションは、コンパクトで便利・安全であり老後を快適に過ごせるというメリットがあります。
しかし、マンション購入には高額な初期費用などが必要なため、資金の面で不安を感じる方も多いでしょう。
老後の資金が不安な方や、老後も今と同じ住まいに住みたいという方は、リースバックの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
「一建設」が提供している「リースバックプラス+」では「標準プラン」と「定期プラン」があり、 それぞれの事情やライフスタイルにあったものを選ぶことができます。
売却後に賃貸契約を更新していくことが可能な「標準プラン」は、賃貸として住んだ長さに応じて再購入時の価格が下がる仕組みを、業界で初めて導入しています。最短でも10年間、再購入価格が下がっていきます。また賃貸3年目以降は新築物件への引っ越しも可能という、こちらも業界初の試みです。
一方、比較的早期の買い戻しを計画している方や一時的な資金調達の方には「定期プラン」が向いています。こちらのプランでは、最大1年間の賃料が0円(以降は定期期間に応じて賃料設定)になる「賃料優遇タイプ」と、定期借家契約の期間を2年~5年と限定することで買戻価格が売却価格と同額(諸経費が別途かかります)となる「買戻優遇タイプ」があります。
どちらのプランも在宅時の防犯や火災監視など老後の不安を払拭してくれるサービスが充実しています。
このように、老後の住まいにはいくつかの選択肢がありますが、いずれも一長一短です。それぞれの事情やライフスタイルにあったものを選ぶと良いでしょう。老後資金が必要になった場合は、まとまったお金を手に入れつつ現在の住居で生活し続けられる「リースバックプラス+」がおすすめです。