リースバックとは、「老後の資金が欲しい」「住宅ローンの返済が苦しい」などの理由でご自宅を不動産会社や投資家に売却して現金化した後も、買い主と賃貸借契約を締結して、そのままご自宅に住み続けられる制度です。リースバックの家賃(賃料)は地域や築年数などの条件で異なります。
では、相場はどのくらいなのでしょうか?
この記事では、リースバック物件の家賃の決まり方や抑える方法について解説します。
INDEX
リースバックの家賃(賃料)設定における計算方法
ここでは、リースバックにおける家賃を設定するための計算方法を解説します。
リースバックの家賃を設定する際は、通例「積算法」が用いられます。積算法では、あらかじめ対象となる不動産の価格を決定します。リースバックでは、買取価格を指します。
その買取価格に期待利回り(年率7%~13%)を掛けて12カ月で割り、場合に応じて不動産を維持するための必要経費を加えた額が、その不動産の月々の家賃として算出されます。式で表すと、次のとおりです。
月々の家賃(賃料)=買取価格×期待利回り(年率)÷12カ月+物件の必要経費
リースバックでは、その物件ごとに期待利回りが設定され、物件の築年数や運営会社の財務状況、地価などによって変動します。
また、物件を所有していると、家賃とは別に、不動産を維持するための諸経費を支払う必要が生じます。具体的には、管理組合に支払う管理費や修繕積立金、毎年課税される固定資産税や都市計画税、万一の場合に備えて物件に掛けておく保険料などです。
リースバックの場合、最初からこれらの諸経費を含んだ家賃が設定されます。契約後は不動産の所有権が貸主に移行することから、それに伴って管理費や税金の支払いは貸主が行うことになります。借主にとって、維持管理にかかる諸経費の支払いから解放されることもリースバックのメリットといえるでしょう。
リースバックの家賃(賃料)設定の仕組み
リースバックは家賃が設定されますが、そもそもリースバックの家賃は誰が決めているのでしょうか。
ここでは、リースバックの家賃が決まる仕組みをさらに詳しく解説します。
期待利回りを利用する
リースバックの家賃は、投資目的による物件の購入者、つまり物件の新たな所有者が決定します。
期待利回りは、投資側にとって、年に平均でどれくらいの利益が見込めるかをパーセンテージで表したもので、具体的には物件の買取価格に対する年間の賃料の割合を示します。期待利回りが6%の場合、年間賃料は買取価格の6%です。
例えば、投資用に物件を1,000万円で購入した場合、少なくともこの1,000万円を回収できる程度の家賃収入が得られなければ赤字となり、購入した意味もなくなってしまいます。もし、10年で回収する計画を立てるなら、1年当たり100万円以上の家賃収入が必要です。
期待利回りは年間の家賃収入を不動産価格で割って算出するため、このケースでは10%以上の期待利回りを設定し、それに見合った家賃を決めることになるでしょう。
できるだけ早期に回収したいのであれば、家賃収入を増やさなければならないため必然的に利回りを高く設定する必要があります。逆にそれほど急がなくてもよいということなら、最初から低めに設定してもよいわけです。
このようにリースバックでは、物件の新たな所有者が自身の希望や状況等に応じて期待利回りを定め、そこから家賃を設定します。
周辺の家賃相場には影響されない
リースバックの家賃を考える上で、もう一つの重要なポイントがあります。それは、物件がある地域やその周辺の家賃相場は、利回りの決定に影響しないことです。なぜなら、家賃は買取価格と期待利回りに基づいて設定されており、入居者を確保するために家賃相場を参考にする必要がないからです。
物件を売却することで、借主が貸主に家賃を支払う賃貸の形式をとるものの、リースバックは通常の賃貸物件と異なります。通常の賃貸物件のように広く物件の情報を公開し、賃借希望者を募集するわけではなく、物件を借り受ける人は最初から決まっていることが根本的な違いと言えます。
買い主が家賃や利回りを決める要素は、あくまで物件の買取価格や物件の状態です。周辺にある似た物件の家賃等を参考にする必要もないことから、場合によっては一般的な家賃相場との間に差が生じることもあります。
リースバックの買取価格や再購入に関しては、こちらの記事で解説しています。
[関連リンク]
リースバックの買取価格や家賃の相場は?再購入できるような金額?
リースバックの買取価格の相場は?
リースバックの家賃設定で重要な要素となる、買取価格や相場はどのように決まるのでしょうか。地域や築年数による違いも踏まえながら解説します。
一般的な買取(売却)価格の相場
リースバックの相場は、一般的な不動産仲介市場価格の60%~80%程度といわれています。リースバック業者などの投資側は、物件の貸主となることで収益を得ます。一般的な不動産に投資するのであれば、投資家はその物件の売却先や借主を自由に決められますが、リースバック物件ではすでに借主が決定しています。不動産価値の低下や借主が家賃を払えなくなるといったリスクに備え、買取価格は相場よりも安く抑えられるのが通例です。
リースバックの相場が不動産仲介市場価格よりもやや低いのは、投資用不動産の観点で考えて、利回りを重視する業者が買取価格を抑えようとするためです。そう聞くとリースバックの相場は売却する側が損をしているように感じますが、実際は低い金額で売却すると買い戻し金額を抑えたり、月々の家賃が下がったりといったメリットがあります。
地域による相場の差
リースバックの買取価格は、全体的に同程度の不動産の売却価格と比べると低い価格になりますが、地域によっても相場が異なります。
不動産業者や投資家など、リースバックで不動産を購入する人(貸主)は、売主(借主)が何らかの事情で家賃の支払いが不可能になるなど、賃貸借契約を中途解約せざるを得なくなった場合、不動産を売却することで資金の回収を図ります。つまり、万が一の事態を考慮すると、売買しやすい物件の方が好ましいといえます。そのため、東京や大阪、名古屋などの都市圏や、人気が高く不動産売買の流動性が高いエリアはリースバックの買取価格が高くなります。一方で、流動性の低い地方では買取価格が低くなる傾向があります。
築年数が古いと逆に有利
築年数によっても買取価格は変動し、築年数が浅い方が不動産の価値が高く評価されます。しかし、リースバックの買取価格を判定する際は、不動産の価値だけではなく値下がりリスクも重要視されます。
築年数が経過している物件の方が今後の市場価格の下落リスクが低いため、不動産の価値と売却価格の関係性の面では有利です。リースバック後に10年間継続して居住し、不動産を売却するケースでは、築年数が浅い物件の方が価格の下落率が大きくなり、利益が減少してしまいます。
リースバックの家賃(リース料)の相場
リースバックのもう一つの重要な要素である家賃の相場について説明します。利用する際に見落としがちなポイントでもあるのでしっかりと確認しましょう。
一般的な家賃の相場
リースバックの場合、通常の賃貸物件とは賃料の計算過程が異なり、物件の買取金額に応じて高くなるため、家賃の相場は同程度の物件と比べるとやや高くなります。具体的には、年間の家賃相場は、買取価格の10%前後とされています。しかし、一般的に住宅ローンの支払いよりは安くなる傾向があり、月々の支払い負担は軽減されるでしょう。
買取価格と家賃の関係
リースバックの家賃は、周辺不動産の相場ではなく物件の買取価格から算出されます。一般的に年間の賃料とされている買取価格の7%~13%にあたる金額を月割りして家賃を求めます。
例えば、リースバックの買取価格が2,400万円の物件で年間賃料がその10%とすると、月々の家賃は20万円(年間賃料240万円÷12)となります。売却によって一時的にまとまった金額を手に入れられますが、月々の負担は一般的な賃貸と比べて高くなることを頭に入れておきましょう。
利回りから考えるリースバックの家賃
多くの業者は利回りを意識して物件を買い取るため、リースバックにおける家賃は賃貸相場ではなく、買取価格に対する期待利回りから算出されます。立地条件や物件の市場価値によって異なりますが、基本的に買取価格が高くなれば、それに比例して家賃も高くなります。
期待利回りが7%~13%の場合、査定価格ごとの家賃は以下の通りです。
査定価格 | 家賃 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
7% | 8% | 9% | 10% | 11% | 12% | 13% | |
1,000万円 | 約5.8万円(年間約69.6万円) | 約6.6万円(年間約79.2万円) | 約7.5万円(年間約90万円) | 約8.3万円(年間約99.6万円) | 約9.1万円(年間約109.2万円) | 約10万円(年間約120万円) | 約10.8万円(年間約129.6万円) |
2,000万円 | 約11.6万円(年間約139.2万円) | 約13.3万円(年間約159.6万円) | 約15万円(年間約180万円) | 約16.6万円(年間約199.2万円) | 約18.3万円(年間約219.6万円) | 約20万円(年間約240万円) | 約21.6万円(年間約259.2万円) |
3,000万円 | 約17.5万円(年間約210万円) | 約20万円(年間約240万円) | 約22.5万円(年間約270万円) | 約25万円(年間約300万円) | 約27.5万円(年間約330万円) | 約30万円(年間約360万円) | 約32.5万円(年間約390万円) |
4,000万円 | 約23.3万円(年間約279.6万円) | 約26.6万円(年間約319.2万円) | 約30万円(年間約360万円) | 約33.3万円(年間約399.6万円) | 約36.6万円(年間約439.2万円) | 約40万円(年間約480万円) | 約43.3万円(年間約519.6万円) |
5,000万円 | 約29.1万円(年間約349.2万円) | 約33.3万円(年間約399.6万円) | 約37.5万円(年間約450万円) | 約41.6万円(年間約499.2万円) | 約45.8万円(年間約549.6万円) | 約50万円 (年間約600万円) | 約54.1万円(年間約649.2万円) |
上記は目安であり、リースバックの賃貸借期間や不動産会社ごとの査定方針によって変わることもあります。リースバックの利用を検討する際は、買取価格・家賃・賃貸借期間という3つのポイントを考慮しましょう。
リースバックの賃貸借期間については、以下の記事で解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
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リースバック後はどのくらい住めるの?長く住むための方法をご紹介
マンションをリースバックする場合の家賃
マンションの場合、取扱う業者が限られているもののリースバックが可能です。
マンションの家賃も、戸建てと同様、買取価格に対する期待利回りから算出されます。
ただし、マンションの場合は毎月の管理費や修繕積立費を業者が負担するため、その分家賃に上乗せされます。その結果、戸建てと比べるとマンションのリースバックの家賃は高くなる傾向にあります。
管理費はマンションの面積によって変動しますが、管理費と修繕積立費を合わせて月に2万円〜5万円ほどかかるのが一般的です。
[関連リンク]
リースバックはマンションでもできる?業者の選び方と失敗しないためのポイントを解説
リースバックの家賃が一般的な賃貸に比べて高くなる理由
リースバックの家賃は一般的な賃貸の家賃とは異なる方法で決定されます。
不動産の買取価格はリースバックの家賃設定における重要な要素であり、買取価格が高くなるほど家賃も高くなります。
特に、住宅ローン残高の多い物件などは注意が必要です。
住宅ローンの残額がリースバックの買取価格を上回る「オーバーローン」の場合、物件売却するのであれば、住宅ローンを完済して抵当権を抹消する必要があります。住宅ローンが多いほど、残債の支払いに充てるために買取価格が高くなるため、その分家賃も高くなります。
※抵当権:住宅ローンなどを借りる際に、金融機関が債務者に対して不動産を担保として設定することで、債務不履行となった場合には債権者がその不動産から優先的に弁済を受けられる権利。
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住宅ローンが残っていてもリースバックは可能?メリットと注意点も解説
リースバックの家賃事例
ここで、実在したリースバックの家賃事例を都道府県別でご紹介します。立地条件や築年数、間取りと一緒にご紹介していますので、参考にしてみてください。
東京都(新宿区)のリースバック家賃事例
住所 | 東京都新宿区 |
---|---|
最寄駅からの距離 | 4分 |
築年数 | 築23年 |
間取り | 3LDK |
買取価格 | 42,000,000円 |
賃貸借契約種別 | 普通賃貸借契約 |
家賃 | 197,000円 |
東京都(東大和市)のリースバック家賃事例
住所 | 東京都東大和市 |
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最寄駅からの距離 | 15分 |
築年数 | 築27年 |
間取り | 4LDK |
買取価格 | 20,000,000円 |
賃貸借契約種別 | 普通賃貸借契約 |
家賃 | 86,000円 |
大阪市(阿倍野区)のリースバック家賃事例
住所 | 大阪市阿倍野区 |
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最寄駅からの距離 | 5分 |
築年数 | 築25年 |
間取り | 4LDK |
買取価格 | 36,000,000円 |
賃貸借契約種別 | 普通賃貸借契約 |
家賃 | 143,000円 |
兵庫県(西宮市)のリースバック家賃事例
住所 | 兵庫県西宮市 |
---|---|
最寄駅からの距離 | 11分 |
築年数 | 築20年 |
間取り | 3LDK |
買取価格 | 22,000,000円 |
賃貸借契約種別 | 普通賃貸借契約 |
家賃 | 125,000円 |
リースバック後の家賃を抑えるには?
リースバックの家賃(賃料)をできるだけ抑えるためには、どのようなポイントを押さえればよいのでしょうか。
リースバック事業者は、売却ではなく不動産投資を目的としているため、利回りを重視します。また、期間満了後の売却時に伴うリスクの回避に向け、物件の買取価格(売値)は、一般的な不動産の売却価格と比較すると60%~80%程度といわれています。
それでは、リースバックの家賃(賃料)を抑えるポイントをご紹介します。
必要な資金だけの回収を目的にする
住宅ローンの返済が不安になったり、事業資金の調達が必要になったりした場合にリースバックの利用を考えることも少なくありません。
自宅売却時に、不動産売買ではより高額で売却することを目指します。しかし、リースバックは将来買い戻すことも可能なので、あえて価格を抑えて売却することによって、安く買い戻すことが可能になるのです。
現在必要な資金を調達できればよいとお考えの方は、必要な金額を割り出し、自ら買取価格を下げて提案してリースバックを利用することをおすすめします。
買取価格を下げて取引を行うことは、家賃(賃料)を大幅に抑えることができる手段の一つでもあるため、理想的なリースバックの利用方法といえるでしょう。
複数の不動産会社に査定を依頼する
期待利回りのパーセンテージで実際に支払う家賃(賃料)が大幅に変わるため、いかに低い期待利回りになるかがポイントになります。しかし、期待利回りはリースバック事業者によって異なります。したがって、期待利回りの低い不動産会社を見つけることが家賃(賃料)を抑える近道になるのです。
はじめから不動産会社を絞らず、複数社に査定を依頼し、見積もりをとることが家賃を安くできる秘訣の一つといえます。無料ですぐに結果が出るオンライン不動産査定もあるので、ぜひ、一度試してみてください。
リースバックの一括査定を利用する
複数の不動産会社への査定が重要とはいえ、1社ごとに自分で問い合わせるのは少なからず時間と手間がかかります。
そこで、「リースバックの一括査定」が可能なサイトの活用をおすすめします。一括査定では、リースバックを取扱う複数の不動産会社の見積もりを簡単に比較することが可能です。何社にも足を運ぶようなことはなく、インターネット上で簡単に、かつ多くは無料で利用できる点もメリットです。
各会社のサービス内容を確認する
一括査定で不動産会社を選ぶときは、「買取価格」「家賃の安さ」「有利な条件が付帯しているか」の3つのポイントに注目しましょう。リースバックがご自身にとって有利に働くかどうかは、これらのポイントに左右されると言っても過言ではありません。
買取価格とは、不動産会社がご自身の物件を購入する際の価格のことです。より高く買い取ってくれる不動産会社を探す場合、会社ごとに得意としているエリアを調査したうえで一括査定を活用しましょう。
リースバックをするにあたって、「高く買い取り、家賃は安く設定してくれる」不動産会社の利用が最も理想的です。買取価格や家賃が高いのか低いのかを判断できるよう、あらかじめご自身の物件の価値やエリアの家賃相場も理解しておきましょう。
他にも、敷金・礼金の有無や、保証人が必要かどうかなどの付帯条件も確認しましょう。同じ買取価格と家賃でも、より付帯条件が良い不動産会社を選べば有利な契約ができます。加えて以下のような細かい付帯情報も、不動産会社選びにおける有用な判断材料となります。
- 事務手数料
- 不動産会社の信頼性(実績や資本力など)
- 担当者の対応力や相性
以下の記事では、リースバック業者の比較ポイントを記載しています。業者選びの参考としてぜひご覧ください。
[関連リンク]
リースバック業者の選び方を紹介!比較ポイントや失敗しないためのコツを解説
買取価格を下げる
家賃の決定は買取価格を基準としておこなわれます。
そのため、買取価格を下げることで必然的に家賃を抑えることができます。
このように買取価格と家賃は一般的には連動していますが、なかには、買取価格に関わらず家賃を安く設定する業者もいます。
業者を選ぶ際は、そのようなポイントも意識すると家賃を抑えられるでしょう。ただし、家賃が安くなる反面、買取価格は低くなるため、資金を多く受け取りたいのか、家賃負担を抑えたいのか、しっかり希望を整理しておく必要があります。
定期借家契約の締結を検討する
リースバックの賃貸借契約は2種類あります。「定期借家契約」は、契約期間が定められた賃貸借契約で、契約期間満了後は契約終了となり更新はありません。「普通借家契約」は、通常の賃貸で用いられる契約で、契約期間満了後も借主が希望すれば更新が可能です。リースバックの普通借家契約は、定期借家契約よりも期待利回りが高い傾向にあるため、普通借家契約の方が家賃が高いとされています。
そのため、数年以内に物件を買い戻す計画があるのであれば、定期借家契約の方が利回りが低く、家賃を抑えることができます。ただし、契約期間を満了すると、不動産会社(貸主)の同意がない限り、借主は退去しなければならないため、どちらを選ぶかは慎重に検討しましょう。
リースバックした不動産は買い戻せるか?
リースバックの際に気になるのは、売却した不動産が実際に買い戻し可能かどうかでしょう。そこで、このポイントについて検討していきましょう。
リースバックは再購入が可能
結論からいいますと、再購入は可能です。
売却後に同じ家でそのまま生活できるだけではなく、再購入も可能なのがリースバックのメリットでもあります。ただし、すべての業者やケースで再購入が可能とは限りません。そのため、再購入を考えている方は業者選びの際に賃貸借契約の更新や契約中の第三者への転売の有無など、条件を確認しておきましょう。
以下の記事では、リースバックした不動産の再購入の方法やトラブル事例、再購入を成功させるためのポイントなどを記載しています。気になる方は、ぜひ併せてご覧ください。
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買取価格と再購入価格に落差があり非現実的
制度上、リースバック後の再購入自体は可能ですが、現実的に難しいのが実情でもあります。理由は、再購入時の価格がリースバック買取価格と比べて高くなるためです。不動産会社はリースバックにおける不動産の売買を収益の観点で判断するため、少なくとも損をする価格設定にはしません。購入時に必要になる登記の変更や司法書士への報酬、場合によっては利益を加算した金額で設定するため、再購入時の価格は売却額よりも高額になります。
リースバックは、根本的に一定の資金が必要になった際に利用する仕組みであるため、リースバックの売却価格を上回る金額で不動産を購入できる経済力を持っている人は多くはないと予想されます。また、リースバック時より築年数が古くなっている物件を、当時を上回る価格で購入するのは現実的ではありません。
一建設の「リースバックプラス+」では、この再購入(買い戻し)を前提に有利に取引いただける「買戻優遇タイプ」というプランをご用意しています。定期借家契約の2年~5年の間は売却価格と同額で買い戻しができるため、リースバック利用時に「買い戻し(再購入)をしたい」とお考えの場合は、こちらのプランの利用がおすすめです。
リースバックの相場に関するよくある質問
- 査定について
- 書類査定は1日~3日程で可能です。
- できるだけ資金を早く調達したいのですが、最短で何日かかりますか?
- ご契約から決済まで、最短即日で対応が可能となります。
- 査定をすると費用は掛かりますか?
- 無料です。書類査定、現地確認どちらも費用は発生いたしませんので、お気軽にお問い合わせください。
- 近所には知られたくありません。周囲への聞き取り調査などはありますか?
- 近隣の不動産業者へ不動産相場の質問はさせていただきますが、ご近所様への質問は一切いたしません。
- リースバックを利用する際の注意点はありますか?
- 利用後の家賃や、買い戻しができないケースなどございます。詳しくはリースバックのトラブル事例│売却後に後悔しないための対策をご覧ください。
- リースバック後の家賃はなぜ比較的高いのでしょうか?
- リースバック業者が家賃を決定する際は、利回りを意識して買取価格の7%〜13%の価格で検討する事が多いため、相場よりも高くなる傾向にあります。
- 住宅ローンはどうなりますか?
- 原則として、住宅ローンの残債があってもリースバックを利用できます。その際はリースバックで得た資金を元に残席を返済するなどの対応が必要です。ローンの残債状況などにもよりますので、詳しくは「リースバックプラス+」の担当者までお問い合わせください。
家賃設定の仕組みを理解して効果的にリースバックを活用
リースバックの家賃は、物件の売却価格と新たな所有者が設定する期待利回り、そしてその物件を維持するのに必要な費用によって決まります。一般に、利回りは周辺の家賃相場等の影響を受けることはなく、通例売却価格の10%程度が家賃の相場とされています。
リースバックに関心を持たれた方は、一建設株式会社が提供している「リースバックプラス+」もぜひご検討ください。
一建設のリースバックは「標準プラン」と「定期プラン」の2種類があります。売却後に賃貸借契約を更新していくことが可能な標準プランでは、賃貸として住んだ長さに応じて再購入時の価格が下がる仕組みを、業界で初めて導入しています。最短でも10年間、再購入価格が下がっていきます。また賃貸3年目以降は当社新築物件への引っ越しも可能という、こちらも業界初の試みです。
一方、比較的早期の買い戻しを計画している方や一時的な資金調達の方には、定期プランが適しています。こちらのプランでは、最大1年間の賃料が0円(以降は定期期間に応じて賃料設定)になる「賃料優遇タイプ」と、定期借家契約の期間を2年~5年と限定することで買戻価格が売却価格と同額(諸経費が別途かかります)となる「買戻優遇タイプ」があります。
また、両プランともに、より快適で安心な生活のためのサポートサービスなども利用できます。
このように、一建設株式会社の「リースバックプラス+」は、将来設計に合わせた充実のプランをご用意しています。リースバックをご利用になりたい方は、選べるプランと充実の特典が魅力のリースバックプラスをご検討ください。
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