リースバックを利用しようにも、リースバック業者は複数あるためどのように選べば良いのか悩む方も多いことでしょう。今回はリースバックの業者を選ぶうえで重要な比較ポイントを解説するとともに、おすすめのサービスもご紹介します。
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そもそもリースバックとは
リースバックとは、家を売却したあとも賃貸借契約を結び同じ家に住み続ける取引です。
自宅を不動産会社や投資会社などに売却したうえで賃貸借契約を結び、売り主は毎月決められた家賃を支払いながら売却後の家に住み続けることが可能です。
リースバックでは一軒家だけでなく、マンション・土地・自社ビルなど幅広い不動産の売却が可能です。リースバックで得た不動産の売却金は用途も限定されないので、老後資金やローン返済など幅広く活用できます。
リースバックの仕組みやメリット・デメリットは以下の記事で解説していますので、併せてご覧ください。
[関連リンク]
リースバックとは?仕組みやメリット・デメリット、トラブルの対処法をわかりやすく解説
リースバック業者を比較する際のポイント
リースバックを利用するにあたって、契約後のトラブルを防ぐためにも複数の観点から業者を慎重に比較検討しなければなりません。
ここで、リースバック業者を選ぶ際に比較しておきたい9つのポイントを解説します。
ポイント①:各業者が得意としている物件・地域
リースバック業者によって、得意としている物件の種類や地域は異なります。それぞれ得意としている業者に依頼することをおすすめします。
たとえば戸建てを売却したいなら、戸建ての売買実績が豊富な業者に依頼することで適正な査定額・契約内容を提示してくれることが多いです。なかには戸建てやマンションなど、特定の物件のみ取り扱っている業者もあるため事前に確認しておくと良いでしょう。
また、幅広い地域に展開しているような業者でも、地方の物件は対応ができない場合もあります。一方、特定の地方に絞り込んでリースバックを提供している業者のほうが、比較的高く買い取ってくれる可能性も。そのため、地方にお住まいの方なら地域密着型の業者を選んだほうがリースバックを有利に活用できるでしょう。
ポイント②:状況に応じて良いことも悪いことも教えてくれるか
リースバックにはさまざまなメリットがある一方でデメリットもあるため、ご自身の場合は本当にリースバックを利用すべきかどうかよく考えることが大切です。そのため、メリットだけではなくデメリットも告げてくれる業者が望ましいといえます。しかし、利益を優先する業者にあたってしまうとデメリットを詳しく教えようとせず、こちらから質問をしない限り教えてくれないケースもあります。
また、リースバックを利用するにあたって不動産会社との信頼関係も重要です。ご自身にとってリースバックの利用は将来のライフプランに影響を及ぼすサービスでもあるため、できるだけ相談には親身になって答えてくれる業者を探すと良いでしょう。
ポイント③:物件の買取価格
一般的に、リースバックで自宅を売却した際に提示される買取価格は以下の計算で算出します。
買取価格=市場価格×60~80%
市場価格とは、そのタイミングで第三者に物件を売却したときに予想される時価を指します。
都市部であれば市場価格に対し80%と好条件で買い取ってもらいやすいですが、郊外や地方などは60%程度となるケースが多い傾向にあります。先述した「業者が得意とする地域」にもつながるポイントですが、より納得のいく価格で売却するにはその地方に特化した業者に査定を任せることが重要となります。
ただし、業者によって買取価格の基準が異なる場合もあるため、事前に複数の業者で査定をおこなうと良いでしょう。
ポイント④:賃貸借契約後に支払う家賃
リースバックでは自宅の売却後、賃貸として決められた家賃を毎月支払いながら自宅に住み続けます。家賃は、以下の計算で算出されるケースが一般的です。
家賃(1ヵ月分)=買取価格×7~13%(利回り)÷12ヵ月
たとえば自宅の買取価格が1,000万円、利回りが7%だったとすると、毎月の家賃は以下のように算出できます。
1,000万円×7%÷12ヵ月=約5万8,300円
利回りも業者によって変わりますが、都市部など好条件の物件なら低く、郊外など比較的条件が悪い物件は高くなる傾向にあります。せっかく売却によりまとまった資金を得られても、家賃の支払いが家計に影響するようであればリースバックのメリットが十分に発揮されません。のちのち支払いが続く家賃のことも考慮しながら、依頼するリースバック業者を選びましょう。
ポイント⑤:賃貸借契約の種別
リースバックは定期借家契約という形式で賃貸借契約を結ぶケースが多くあります。
一般的な賃貸物件に住む場合に用いられるのは普通借家契約で、貸主は正当な事由がない限りは契約更新を拒めず、半永久的に住み続けられます。
一方で定期借家契約は、あらかじめその物件に住める期間が決められている契約形態です。普通借家契約とは違い、契約期間後は契約終了となり、貸主は正当な事由がなくても再契約をしないことが認められています。そのため、売却後に住み続けたい期間も考慮したうえで賃貸借契約の種別を選ぶことを意識しましょう。
ポイント⑥:契約にかかる費用
リースバックを利用するにあたって、「売買に必要な費用」と「賃貸借契約に必要な費用」のどちらも用意しなければなりません。
主な費用の内訳は、以下のとおりです。
【売買】
- 仲介手数料
- 契約事務手続きの手数料
- 登記費用
- 印紙税
【賃貸借契約】
- 敷金と礼金
- 保証料
- 火災保険料
ただし業者によっては、事務手続きの手数料や敷金・礼金などを無料としているケースもあります。初期費用を抑えたい場合は、契約時に必要な費用も確認しておきましょう。
ポイント⑦:買い戻し条件
リースバックの業者のなかには、自宅の売却後に買い戻しができるプランを用意しているところもあります。将来的に買い戻したい場合には、買い戻し条件も確認しておきましょう。
具体的には、「買い戻す際の価格はいくらになるのか」をチェックすることが重要です。一般的なリースバックの買い戻し価格は、売却価格が10~30%増しとなった金額になります。なお、リースバックの売却価格は市場価格の60〜80%となるため、買い戻し価格の相場はほとんど市場価格と同等と考えて良いでしょう。
一建設の「リースバックプラス+」には売却価格と同額で買い戻しができる「買戻優遇タイプ」もございます。こちらも合わせて確認しておきましょう。
また、リースバックのプランによっては買い戻しの期限が定められていることもあります。買い戻し価格と併せて、期限に関する取り決めも確認しておくことをおすすめします。
ポイント⑧:リースバック後のサポートの有無
リースバック後に安心して生活できるようなサポート制度の有無も確認すると良いでしょう。
たとえば、高齢者向けの見守りサービスやセキュリティシステム、水回りのトラブル対応など、自宅を売却したあとのサポートが充実している業者がおすすめです。
サポートを活用することで、高齢の方でも安心して暮らせる、売却前よりも生活が便利になったなどの意見も見受けられます。
ポイント⑨:実績や資金力
リースバックの実績が多い業者は、それだけ資金力も高い傾向にあります。さらに地元の金融機関からの信用も厚く迅速な現金化に期待ができるため、すぐにまとまったお金が必要な場合はチェックしておきたいポイントです。
取引をする業者の経営状況や財務状況が、安心できる状態であるに越したことはありません。なかには、リースバック後にオーナーである業者の業績不振により、物件を第三者に転売されたという事例もあります。
リースバックだけでなく他の事業でも成功している大手グループ企業や株式上場企業などは、安定性もあるためより安心して取引を行えます。
リースバックの査定が出たあとの比較ポイント
リースバックを依頼する前に自宅を査定してもらう必要がありますが、その結果が出たらあるポイントを押さえておくと損をするリスクが抑えられます。
ここでは、査定結果が出た際に確認しておきたい2つのポイントをご紹介します。
ポイント①:他の業者査定額と比較する
依頼するリースバック業者を選ぶ際、複数の業者へ見積もりを依頼して比較検討しましょう。1社だけに絞り込むと、査定額を提示されてもその金額が適正であるかどうか判断できないからです。
基本的に、見積もりは無料でおこなってくれる業者がほとんどです。複数の業者で査定額を比較しつつ相場観を覚え、適切な価格でリースバックできる業者を探し出しましょう。
ポイント②:買取価格と家賃のバランス
リースバックでは買取価格に対し7~13%程度の金額が家賃となります。つまり、高く買い取ってもらえればそれだけ家賃も高く、安く買い取られれば家賃による負担が小さくなるということです。
売却後、家賃による負担が大きくなっても資金を多く得たいのか、得られる資金はある程度少なくても家賃による負担を抑えたいのか、ご自身の希望や資金の用途などに合わせて検討しましょう。
なお、リースバック業者によっては査定額を交渉することで、価格を上げたり下げたりしてもらえるケースもあります。
リースバックで起こりやすいトラブル
業者選びの際には、トラブルを防ぐ制度が整った業者かどうかの判断も必要です。 そのためには、リースバックで起こりやすいトラブルを理解しておくと良いでしょう。
家賃の支払いが難しくなった
リースバックでは、売却額が大きいほど賃料も高くなります。
そのため、高く売却できたと思ってものちのちの家賃が高く、結果的に払えなくなってしまったということも起こりえます。
このようなトラブルを防ぐためには、家賃の減額など無理なく賃料を払い続けられる制度がある業者を選びましょう。
諸費用が高額になってしまった
リースバックにかかる費用は「契約にかかる費用」で説明したとおりですが、諸費用をしっかり確認しないと、想定より高額になってしまうこともあります。
たとえば仲介手数料不要など諸費用を安く抑えられる業者を選ぶと、今後の生活の負担を軽減できます。
買い戻しができなかった
リースバックの物件を買い戻す場合、一般的に再購入額は売却額より高額になります。
買い戻しを検討している場合は、売却時に買い戻しの条件を業者とよく確認して書面化することと、計画的に買い戻し資金を用意することが大切です。
さらに、早期買い戻しを検討している方に向けたプランがある業者を選ぶと安心です。
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リースバックのトラブル事例11選 後悔や失敗をしないための対策を解説
リースバックなら「リースバックプラス+」がおすすめ
リースバックを検討している方におすすめなのが、一建設の「リースバックプラス+」です。
数あるリースバック業者のなかでも、「リースバックプラス+」をおすすめする3つの理由を紹介します。
おすすめポイント①目的に合わせて選べるプラン
一口にリースバックといっても、目的や重視することは各ご家庭で異なるかと思います。
「リースバックプラス+」では、ライフスタイルに合わせて次の2プラン3タイプをご用意しています。
プラン | タイプ | 特徴 | おすすめの方 |
---|---|---|---|
標準プラン |
| 同じ住環境を希望する方 | |
定期プラン | 賃料優遇タイプ |
| 賃料を抑えたい方 |
買戻優遇タイプ |
| 早期買い戻しをお考えの方 |
※退去から3ヵ月以内の契約が有効。利益が発生した場合の一部となります
おすすめポイント②再購入価格を減額
再購入価格が下がっていく業界初のシステムや、売却価格と買戻価格が同額になるプランなど、お客様の負担を軽減するための制度を多数ご用意しています。
プランやタイプによってご利用になれる制度が異なるため、ご興味のある方は「リースバックプラス+」の下記サービス紹介ページをご覧ください。
おすすめポイント③諸費用が無料
一建設が買い主となるため、仲介手数料は無料です。また、敷金・礼金もかからず、賃貸借契約時の初期費用を抑え、お客様の負担を軽減できます。
リースバック以外の資金調達方法を比較
リースバック以外にも、個人がまとまった資金を調達する手段は以下のとおり複数あります。
資金調達の方法 | 概要 |
---|---|
リバースモーゲージ | 自宅を担保に金融機関から融資を受ける |
補助金制度 | 条件に当てはまる場合、国や自治体から住まいに関する補助金を受け取れる |
クラウドファンディング | インターネットで資金提供を募る |
任意売却 | 借入金の返済ができなくなった場合、金融機関の承認を得て自宅を売却する |
リバースモーゲージと任意売却については、以下の記事で詳しく解説しています。
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【徹底比較】リースバック・リバースモーゲージ・任意売却の特徴や違い
リースバック業者を比較する際によくある質問
リースバックの相場はいくらくらいですか
リースバックでの買取価格は、不動産の市場価値や地域、依頼する業者などのさまざまな要素から決まるため、一概に相場はいくらと断言するのは困難です。複数の業者で査定をするようにしましょう。
危ないリースバック業者はいますか
評判や口コミ、事例などを参考にし、業者をある程度絞りましょう。
また相談の際、リースバックに限定せずリバースモーゲージや通常売却など他の選択肢も真摯に説明してくれる業者は、信頼できるといえます。
まとめ
リースバックとは自宅を業者へ売却のうえ賃貸借契約を結び、売却金としてまとまったお金を得ながら自宅に住み続けられるサービスのことです。比較的歴史の浅いサービスであるため、まだ取り扱っている業者の数は多くありませんが、年々高まるリースバックへの注目度とともに少しずつ取扱う会社が増えていることも事実です。リースバックの利用を検討している方は、メリット・デメリットをよく理解したうえで、今回ご紹介したポイントを意識的にチェックしながら比較しましょう。