公開日:2026.06.15 | 更新日: 2026.06.15 | マイホーム

後悔しないランドリールームのつくり方|失敗例と成功事例から学ぶ間取り・設備のポイント

はじめの注文住宅

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※1. 出典:日経業界地図2025年版

ランドリールームは家事効率を高める人気の間取りですが、設計を誤ると「狭くて使いにくい」「湿気がこもる」「結局使わなくなった」と後悔するケースもあります。

この記事では、ランドリールームでよくある失敗例と具体的な対策を紹介しながら、一建設の建築実例をもとに成功のポイントを解説します。広さや動線、設備選び、費用の疑問まで解説しているので、これから家づくりを検討される方はぜひ参考にしてください。

1. ランドリールームとは

ランドリールームとは、洗濯に関わる「洗う・干す・畳む・アイロンがけ・収納」など、一連の作業を1ヵ所で効率的におこなうための専用スペースです。浴室や洗面所、洗面脱衣所と隣接させたり兼用にしたりすることが多く、家事動線を短縮できる住まいの工夫として注目を集めています。

従来の住宅では、洗濯機のある洗面脱衣所で洗い、ベランダや庭で干し、リビングで畳んで各部屋に収納する流れが一般的でした。しかしこの動線では、家のなかを何度も行き来する必要があり、時間と労力がかかってしまいます。ランドリールームを設けることで、こうした洗濯にまつわる家事を一つの空間に集約でき、移動の手間を削減できるのが特徴です。

一部の家庭では、衣類の修繕や裁縫スペースとしても活用されており、「家事室」と呼ばれることもあります。新築の計画段階はもちろん、リフォーム時に取り入れる方も増えており、家事効率を高める設備として幅広い世代から注目されています。

1.1. ランドリールームが注目される理由

ランドリールームが注目を集めている背景には、ライフスタイルや社会環境の変化があります。

まず、共働き世帯の増加が大きな要因です。労働政策研究・研修機構が公表しているデータによると、2025年の共働き世帯は1,333万世帯で、専業主婦世帯の476万世帯を上回っています。

日中は仕事で外出しているため、洗濯物を外に干しっぱなしにできない家庭が増えているのでしょう。休日にまとめて洗濯するのも負担が大きく、いつでも洗濯ができる室内干しの環境を求めるニーズが高まっていると考えられます。

次に、防犯面での配慮も理由の一つです。洗濯物を外に干していると、衣類のサイズや種類から家族構成が推測されたり、長時間干しっぱなしの状態から在宅・不在がわかったりする可能性があります。こうしたリスクを回避するために、室内干しを基本にする家庭が増えています。

さらに、花粉や黄砂、PM2.5といったアレルギー源の付着を心配する方も多くなりました。実際に、株式会社ウェザーニューズが2026年に公表した調査では、2人に1人以上が花粉症と回答しています。洗濯物に花粉が付着する心配が少なくなる点は、アレルギー体質の方にとってかなりのメリットです。

加えて、ゲリラ豪雨をはじめとする突発的な天候の変化も懸念材料です。予測しづらい急な雨に見舞われるリスクを考えると、天候に左右されずに洗濯物を干せるランドリールームの価値は、ますます高まっています。

参照:労働政策研究・研修機構「図12 専業主婦世帯と共働き世帯」
参照:ウェザーニューズ「都道府県別『花粉症発症率ランキング』を公開」

1.2. サンルームとの役割の違い

サンルームを物干しスペースとして活用している家庭も多いため、ランドリールームと混同されがちです。しかし、両者は設置する目的や空間の性格が異なります。以下の表で違いを整理してみましょう。

比較項目 ランドリールームサンルーム
主な目的 洗濯家事の効率化太陽光を活かした多目的利用
想定される使い方洗う・干す・畳む・収納など日向ぼっこ・読書・植物栽培・物干しなど
空間の性格家事専用スペースくつろぎ・趣味のスペース
天候への対応室内干し中心で天候に左右されにくい太陽光を取り込む設計のため天候の影響を受けやすい
重視するポイント家事動線・換気・収納力採光・快適性・居心地のよさ

このように、ランドリールームは洗濯に特化した家事効率重視の空間であるのに対し、サンルームは太陽の光を楽しむ快適性重視の空間です。どちらを選ぶかは、住まいに何を求めるかによって変わります。

家事の時短と効率化を優先したい方にはランドリールーム、暮らしにゆとりや居心地のよさをプラスしたい方にはサンルームが向いています。それぞれの特徴を理解したうえで、ライフスタイルに合った選択をしましょう。

2. ランドリールームの失敗例から学ぶ、後悔ポイント

ランドリールームは家事効率を高める便利な空間ですが、設計や計画が不十分だと「思ったほど使いやすくなかった」と後悔する場合もあります。ここでは、実際によく聞かれる失敗例を取り上げながら、後悔の原因と気をつけたいポイントを7つ解説します。

2.1. 狭すぎ・広すぎなど、広さが合わず家事がしにくい

狭すぎるランドリールームでは、洗濯機の他に物干しスペースや収納を配置すると、作業するための余裕がなくなってしまいます。洗濯物を仕分けたり畳んだりする際に、壁や設備にぶつかってストレスの原因になりがちです。

反対に広すぎても問題が生じます。除湿機やエアコンの効きが悪くなり、洗濯物がなかなか乾かないことがあるでしょう。また、必要以上のスペースを確保することで、リビングや寝室など他の居室が圧迫される可能性もあります。

一般的に、ランドリールームの広さは2〜3帖が目安とされています。家族の人数や1日あたりの洗濯量、設置したい設備をあらかじめ決めておき、過不足のない広さの検討が大切です。

2.2. 日当たりや風通しが悪く湿気・カビが心配

ランドリールームの配置場所によっては、日当たりや風通しが悪く洗濯物が乾きにくくなることがあります。湿気がこもると生乾き臭やカビの原因になりやすいため、換気扇の設置や除湿機・サーキュレーターの併用など、湿気対策をあらかじめ計画しておくことが重要です。

なお、日当たりの悪い場所では窓を設けても自然光の恩恵が少なく、浴室からの湿気で結露が生じることもあるため、窓の有無は立地条件に合わせて判断しましょう。

「天気の良い日は外の空気で乾かしたい」という方には、インナーバルコニーとの併用も選択肢になります。屋根付きのため多少の雨でも洗濯物が濡れず、ランドリールームと隣接させれば室内干しと外干しを天候に応じて使い分けられます。

インナーバルコニーについて知りたい方は、こちらの記事をご覧ください
>>インナーバルコニーとは?メリットやデメリット、おしゃれな活用方法を解説

2.3. コンセントの数や位置が不便で家電が使いづらい

ランドリールームでは、洗濯機の他にもアイロンや除湿機、サーキュレーター、ドライヤーなど、さまざまな家電を使う機会があります。コンセントの数が足りなかったり、使いたい場所から遠い位置に設置されていたりすると、延長コードを使うことになり、見た目が悪くなるだけでなく足を引っかける危険も出てきます。

また、照明スイッチの位置が部屋の入口から遠いと、暗い部屋に入って手探りでスイッチを探すことになり不便さにつながるでしょう。

特に注意したいのが安全面です。ランドリールームは水回りに近い場所にあるため、ショートや漏電のリスクが高くなります。コンセントが足りないからといってタコ足配線にすると、過負荷による発熱や漏電の原因になりかねません。

2.4. 収納スペースが足りない

ランドリールームには、洗剤や柔軟剤のストック、ハンガー、洗濯ネット、ピンチハンガー、タオル類など、意外と多くのアイテムを置く必要があります。収納が足りないと、カウンターの上や床に物があふれてしまい、作業スペースが狭くなるだけでなく動線も乱れてしまいます。

この問題を防ぐためには、設計段階で何をどれだけ収納するかを具体的にリストアップしておくのが効果的です。可動棚を活用すれば収納したい物のサイズに合わせて高さを変えられ、限られたスペースでも効率的に整理できます。家族全員の衣類をまとめて収納できるファミリークローゼットをランドリールームの近くに配置できれば、乾いた衣類の収納動線もスムーズになります。

2.5. 作業台があったほうがよかった

作業台を設けるかどうかは、日常的にどのような家事をおこなうかによって判断が分かれます。例えば、「週に何回アイロンをかけるか」「畳む作業は別の場所でもできるか」といった視点で使用頻度を見極めることが重要です。

作業台を設置する場合は、高さが体型に合っているか、奥行きが作業内容に適しているかも確認しましょう。折りたたみ式の台を選べば、使わないときにはスペースを確保できるため、限られた広さでも柔軟に対応できます。

2.6. 家事動線が悪くて使いづらい

「洗う→干す→しまう」の一連の流れがスムーズにつながらないと、せっかくのランドリールームが十分に活用できません。ランドリールームとファミリークローゼットや洗面室が離れていると、乾いた洗濯物を持って家のなかを移動することになり、家事の負担がかえって増えてしまいます。

キッチンからのアクセスが悪い場合も要注意です。料理の合間に洗濯機を回したい方にとっては、水回りの動線が分断されていると同時進行がしにくくなります。

家事動線を効率化するためには、水回りとランドリールーム、収納スペースをなるべく近接させた間取りを検討しましょう。

2.7. 床の汚れが目立ち掃除が大変

ランドリールームは洗剤や水を扱うため、床汚れに注意が必要です。床材の選択を見た目の好みだけで決めてしまうと、シミや変色が目立って掃除に手間がかかったり、水濡れで素材が劣化してしまったりすることがあります。

例えば、白っぽいクッションフロアは黒ずみが目立ちやすく、マットの下が湿気で変色する可能性があります。タイルは耐水性に優れている反面、冬場にひんやりと冷たく感じるため素足では歩きにくいのが懸念点です。フローリングは水はねによるシミやカビのリスクがあり、こまめなお手入れが欠かせません。

このように床材を選ぶ際は、耐水性や耐久性、掃除のしやすさを総合的に判断することが大切です。さらに、水回りの床は滑りやすくなることもあるため、安全性にも配慮した素材選びを心がけましょう。

3. 「ランドリールームはいらなかった」と後悔しない設計のポイント

ここまで紹介してきた失敗例をふまえ、快適で使いやすいランドリールームを実現するために押さえておきたい設計のポイントを5つ解説します。

3.1. 動線を考え効率的な間取りにする

洗濯に関わる一連の作業を最短距離でこなせるよう、洗面脱衣室やキッチン、収納スペースをランドリールームの近くにまとめましょう。脱衣室付近に設置する場合は、干した洗濯物が通行の邪魔にならないよう通路幅を確保する配慮も大切です。

3.2. 洗濯物を乾かすための通風と採光を計算する

自然光を取り入れたい場合は南側の配置も選択肢になりますが、ランドリールームでは日当たりだけでなく、家事動線や換気・除湿のしやすさも重要です。北側や日当たりの弱い場所に設ける場合は、高窓や換気扇、除湿機、サーキュレーターなどを活用し、湿気がこもりにくい環境を整えましょう。

3.3. 広さと収納計画の最適なバランスを考える

広さの目安は2〜3帖で、4人以上の家族なら3〜4帖あると快適です。壁面の棚や吊り下げ収納で空間を有効活用し、作業スペースと収納量の両立を意識しましょう。洗面脱衣所との兼用設計にすれば、省スペースとコスト抑制の両方が期待できます。

3.4. 作業しやすさを高める照明と電源の工夫

照明は汚れやシミを確認しやすい昼白色や温白色を選び、作業台付近には手元を照らす照明を併用すると便利です。コンセントは使う家電と設置場所を事前にシミュレーションし、水回りの安全性にも配慮しながら余裕を持った数を計画しておきましょう。

3.5. 設備は「必要性」で見極める

便利そうだからとあれもこれも導入すると、肝心の作業スペースが圧迫されて使いにくくなる場合があります。どのような家事を、どのくらいの頻度でおこなうかを基準に優先順位をつけ、本当に日常的に使うものだけを厳選することが後悔を防ぐポイントです。

オプション選びのコツを詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

>>注文住宅のオプション53選!新築でやっておけばよかったと後悔しないための選び方や費用相場を紹介

4. 一建設のランドリールームの建築実例

ここでは、一建設が手がけた注文住宅の中から、ランドリールームを取り入れた建築実例をご紹介します。それぞれの暮らしに合わせた工夫を、間取りと併せてご覧ください。

4.1. ライフスタイルに合わせて計画したランドリールーム

室内干しのライフスタイルに合わせて計画されたランドリールームのある住まいです。水回り動線を意識し、キッチン・洗面脱衣所・ランドリールームを近接配置することで家事の効率化を図っています。来客時にも洗濯物が見えないよう工夫が施されており、生活感を抑えながら快適に家事を進められる間取りになっています。

>>愛着が湧く、帰りたくなるお家

4.2. ランドリースペースを建物南側に設置

33坪3LDKロフト付きの平屋で、ランドリースペースを日当たりの良い建物南側に設けた実例です。ランドリースペースからウッドデッキへ直接出られるよう設計されており、室内干しと外干しを天候に応じて使い分けられます。毎日の洗濯を快適かつ効率的におこなえるよう、動線をしっかり考慮しました。

>>開放感のある歳を重ねて安心の平屋

4.3. 収納棚設置のランドリールーム

洗面脱衣室を洗面所・脱衣室兼ランドリールームとして設計し、2,700mmの可動棚を設置した実例です。衣服の整理がしやすい環境を整えたことで、「洗う→干す→しまう」を効率よく完結できる空間に仕上がっています。リビング・ランドリールーム・キッチンの足元には床暖房が設置されており、冬場でも快適に洗濯作業ができる点もポイントです。

>>親戚・家族が集う和モダンな平屋

一建設では、上記以外にもさまざまなお客さまの建築事例とインタビューをご紹介しています。実例をもっとご覧になりたい方は下記のページからご確認ください。

>>建築実例・建築事例・お客様の声

5. ランドリールームの疑問を解決|Q&A

ランドリールームの導入を検討する際に多く寄せられる疑問に、わかりやすくお答えします。

5.1. Q.ランドリールームは必要なの?

すべての家庭に必要なわけではなく、生活スタイルに合っているかどうかが判断基準になります。まずは「1日に何回洗濯するか」「干すタイミングは日中か夜間か」「外干しに抵抗はあるか」などの項目を振り返ってみてください。

ランドリールームを1階に設けることで、重い洗濯物を持って階段を上り下りする老後の負担をなくせるメリットもあります。

洗面脱衣室の工夫で対応できる場合もあるため、独立した部屋を設けるか兼用で済ませるかは、家族で具体的にシミュレーションしたうえで決めるのがおすすめです。

>>一建設|間取り別 注文住宅のシミュレーションはこちら

5.2. Q.ランドリールームと脱衣所は兼用と分けるのとどちらがいい?

どちらが正解ということはなく、家族構成や生活スタイル、間取りの広さによって最適な選択が変わります。それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。

メリットデメリット
兼用タイプ・脱いだ衣類をすぐ洗濯機に入れられ動線が短い
・省スペースで建築コストも抑えやすい
・家族の入浴中は洗濯作業がしにくい
・来客時に洗濯物が目に入りやすい
独立タイプ・入浴中でも気兼ねなく洗濯ができ、プライバシーが保たれる
・湿気を脱衣スペースと分離できる
より広い面積が必要になり、建築コストが上がりやすい

間取りに余裕がある場合は独立型のほうが使い勝手に優れますが、スペースが限られる場合は兼用型にして脱衣室を少し広めに確保するのも一つの方法です。ロールスクリーンなどの目隠しを加えれば、兼用でも来客時の生活感を抑えられます。

5.3. Q.ランドリールームの設置費用は?

ランドリールームの設置費用は、広さや導入する設備のグレード、工事内容によって変動します。

新築の注文住宅に組み込む場合は、建物全体の設計に含まれるため単独での費用算出は難しいものの費用相場は約15万~40万円で、収納棚や物干しユニット、換気設備などの設備費が加わるかたちになります。

費用を抑えたい場合は、洗面脱衣室との兼用設計を検討したり、設備の優先順位をつけて段階的に導入するのも一つの方法です。家族構成や洗濯の頻度に合わせて、必要なものを見極めながら予算を組み立てましょう。

6. まとめ:後悔しないランドリールームをつくるために

ランドリールームは、広さ・動線・換気・収納・設備のバランスが整ってはじめて、家事効率を高める快適な空間になります。この記事でご紹介したように、狭すぎ・広すぎの問題、湿気やカビへの対策不足、コンセントの計画ミスなど、後悔のポイントはさまざまですが、いずれも設計段階の工夫で回避できます。

大切なのは、ご自身の家族構成やライフスタイル、洗濯の習慣を具体的にイメージし、それに合ったランドリールームを計画することです。流行っているから取り入れるのではなく、自分たちに本当に必要な機能は何かを見極めることが、後悔を防ぐ最善の方法です。

理想の空間を実現するためには、家づくりの専門家と一緒に検討を進めることをおすすめします。プロの視点を取り入れることで、換気計画や配線、動線の設計などの精度が高まり、長く快適に使い続けられるランドリールームが生まれるでしょう。

一建設株式会社では、圧倒的なスケールメリットを活かして、在来工法で高品質な住宅を低価格で実現し、お客さまのご要望に合わせ、コストとクオリティのバランスに優れた住宅をご提供しています。

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>>はじめの注文住宅とは
>>家づくりの流れ(家づくりはじめてガイド)

※記事の内容は2026年6月現在の情報に基づいています。制度や法律は今後変更・廃止される可能性がありますので、最新の情報をご確認ください。

執筆者情報

一建設株式会社

本コラムは、注文住宅・分譲住宅で豊富な実績を持つ一建設株式会社が監修しています。宅地建物取引士などの有資格者が携わり、家づくりや住宅購入に役立つ正確な情報をお届けしています。
初めての住まい選びでも安心いただけるよう、信頼性の高い情報発信を心がけています。

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