購入フロー
家を手に入れるための
「最初の一歩」
まずは購入するまでの
流れを知ろう
これからの人生を共に築いていく大事な「家」ですが、
どうやって購入すればいいのかわかっている人は多くないのかもしれません。
初めて買うわけですから当然ですね。
しかし、人生最大の買物を失敗するわけにはいきません。
まずは、家を買うための大まかな流れを理解しておきましょう。
どうやって家を買うのかわかりません
ほとんどの人が、家を買うのは初めてのはずです。
「家は3回建てないと理想の家にならない」
といわれますが、一生のうちに3回も家を建てる人なんて、そうそういません。
人生最大の買い物ですから、後悔なく、1回で理想の家を手にしたいものです。
では、どうすれば理想の家を購入することができるのでしょうか?
まずは、「家を買う」ということや、その流れについて、最低限の知識を身に着けることが大切でしょう。
いきなりモデルハウスを見に行ったり住宅展示場を訪れてみたりしても、そこでどんなところを見たらいいのか、担当者の人とどんな話をしたらいいのか、まったく知識のない状態ではわからないものです。
ここでは、家を買うための第一歩として、まずは基本的な購入までの流れを理解しましょう。
「家を買う」を具体的に考えよう
漠然と「家を買う」といっても、なかなか前には進みません。
そんな人は、家を購入する目的を明確にするところから始めましょう。
将来のライフスタイルやファミリープランと同時に考えると、
・どんな場所に住むのがいいのか?
・どんな家がいいのか?
・いつ買えばいいのか?
などが見えてきます。
実際に家を手に入れるまでにはいろいろと迷うこともあるでしょう。
購入する目的をしっかり持っておけば、いざ答えを出さなくてはならないときに、その判断基準にすることができます。
初めは「理想」でかまいません。
しかし、いろいろ調べていくうちに「現実」が見えてきます。
あきらめなくてはならない理想もあるでしょう。
一方で、譲れない理想もあるはずです。
「理想」と「現実」の折り合いをつけていくことこそ、家を買うことを具体的にしていくことなのです。
しかし、妥協することだけが解決策ではありません。
情報を集め、自分なりに考えることで理想に近づけていきましょう。
そうして、夢をあきらめずに実現した人たちもたくさんいます。
10のSTEPで家の購入の流れを理解しよう
家の購入までの大まかなフローを10STEPで紹介します。
一戸建てかマンションか、新築か中古かなどで細かいところは変わってきますが、基本的な流れを理解しましょう。
購入する目的を明確にしたら、具体的にどんな家がいいのかを決めていきます。
「一戸建て」にするのか「マンション」にするのか、「新築」か「中古」かなど。
一戸建てとマンションのどちらがいいかは、それぞれのライフスタイルやファミリープラン次第となるでしょう。
さらに、一戸建ての場合は「分譲戸建住宅」(いわゆる「建売住宅」)と「注文住宅」があります。
新聞折り込みなどのチラシや広告などをチェックしていくと、どんな住宅があるか、どのくらいの価格帯なのかがわかってきます。
家選びに際し、住宅情報サイトや雑誌などを見て、研究するのもいいかもしれません。
イメージを作りながら、漠然とでもいいので、いつ頃購入するのかというスケジュールも考えていきましょう。
住宅取得に関する資金を、どのように用意するかを考えます。
基本的には住宅ローンを利用することになりますが、頭金をどのくらい貯めるか、親からの支援はあるのか、などの具体的な資金計画を立てましょう。
住宅ローンにも種類があるので、情報を収集して、自分に合ったローンを選ばなくてはなりません。
資金計画が固まってくると、購入までのスケジュールも現実的になってきます。
どんな家がどのくらいの価格で買えるのかがわかり、自分たちはどのくらいの資金を用意できるのか見通しがついてきたら、具体的に物件を決めていきましょう。
イメージがわきづらい場合は、お近くの分譲戸建現場や販売センター、地域の不動産会社などで、スタッフの人と話をするなどもおすすめです。
その際、自分なりに調べてみたことで挙がってきた疑問点や、確認したいことをまとめておくといいでしょう。
物件の決め方は本当に人それぞれなので、これが正解というものがありません。
住みたいエリアに、資金的にもちょうどよく気に入った物件があったという幸運な例もあれば、モデルルームを見て直感で決めてしまったという例もあります。
できるだけ多くの物件情報を集めることが重要ではありますが、あまりに多すぎると絞り込むのに手間がかかってしまいます。
優先順位を付けると、効率よく絞り込んでいけるでしょう。
物件が決まったら購入の申し込みをし、申込証拠金(5〜10万円程度)の支払いをします。
このお金は、売買契約をする際の手付金の一部に当てられるので無駄にはなりません。
また、最終的に契約に至らなかった場合には返却されるのが一般的なので、申込時に確認しておくといいでしょう。
住宅ローンは「事前審査(仮審査)」と「本審査」の2段階の審査があります。
購入申込みと前後して、住宅ローンの事前審査(仮審査)の手続きをします。
事前審査で主に必要になるのは、
・本人確認書類(運転免許証など)
・収入を確認できる書類(源泉徴収票など)
・勤続年数を確認できる書類(健康保険証など)
などです。
最近はインターネットで事前申し込みができる場合もあり、必要書類はカメラで撮影したりスキャナーでスキャンしたりして送ることができます。
事前審査は、申し込みから結果が通知されるまで1週間前後かかります。
契約の前に「重要事項説明」が行われます。
重要事項説明とは、物件の状態や契約の内容などについて、入居者に詳しい説明をすることです。「宅地建物取引業法」で、不動産取引の契約の前に必ず行わなければならないと定められています。
国家資格を持つ宅地建物取引士が、「重要事項説明書」という書類とともに口頭でも説明することが義務付けられています。
重要事項説明書のコピーは事前にもらうことができるので、よく読んでおき、疑問があれば当日に遠慮なく確認するようにしましょう。
契約書に署名、捺印すると売買契約が成立し、手付金を払います。
仲介会社を通しての購入なら、仲介手数料(物件価格の3%+6万円+消費税が上限)の半分を支払います。残りの半分は、物件の引き渡しが完了したときに払います。
売買契約が成立したら、住宅ローンの本審査を申し込みます。
本審査で主に必要となるのは、
・本人確認書類(健康保険証や免許証など)
・住民票
・印鑑証明書
・収入を確認できる書類(源泉徴収票、所得証明書、納税証明書、確定申告書など)
・勤続年数を確認できる書類(健康保険証など)
・物件に関する書類(売買契約書、重要事項説明書、土地建物の登記簿謄本、物件概要書など)
などです。
事前審査に通っていても、本審査が通らないこともあります。
本審査ではより厳密な審査が行われるので、落ちてしまうことがあるのです。
主に審査される項目は「完済時年齢」「年収」「勤続年数」などですが、本審査までにカードローンの返済が滞ったり、新たなローン契約(自動車ローンなど)をしていたりすると、落ちてしまうこともあるようです。
また、物件が建築基準法に適していないことがわかると、審査は通りません。
本審査は、申し込みから結果通知まで10日〜2週間程度かかります。
本審査を通過したら、銀行などの金融機関と住宅ローン契約(金銭消費貸借契約)を結びます。
住宅ローン契約の手続きは、平日の金融機関の窓口が開いているときに行われるのが一般的です。
ただし、新築物件の場合は、建物が完成に近づくまで待ってからローン契約を結ぶことになります。
契約時に必要になるのは、
- ・実印
- ・金融機関の届出印
- ・借入額に応じた収入印紙
- ・ローン保証料や融資手数料
などです。
通常、ローンの金利はローンが実行された時点のものが適用されますが、契約の時点で決まる金融機関もあるので確認しておきましょう。
新築物件の場合は、建物が完成したら内覧が行われます。
売主や施工会社の担当者も立ち会って
- ・設計通りに建てられているか
- ・設備や建具に不具合はないか
などを確認します。
その際に不具合などがあれば、手直しを依頼します。
ローン契約が無事に済んだら、物件の引き渡しになります。
ローンが実行されて指定の口座にお金が振り込まれるのと、物件の引き渡しは同時に行われます。これは「同時決済」と呼ばれています。
平日の金融機関の窓口で行われるのが一般的です。
同じ日に、土地と建物の「登記手続き」も行われます。
実際の登記は司法書士が行うので、購入者は書類に署名、捺印するだけです。
さらに、金融機関の「抵当権」も登記します。
購入者は住宅ローンを組んでお金を借りているので、貸している側の金融機関が住宅に「抵当権」を設定します。「家を担保にとってお金を貸す」ということです。
抵当権は、ローンが完済したら手続きをして抹消します。
仲介会社を通している場合は、仲介手数料の残りの半額を支払います。
これらの手続きがすべて済むと、晴れて家の鍵の引き渡しが行われます。
あきらめることはない!
自分たちの理想の家は必ず見つかります
「家を手に入れるまで10ものSTEPがあるのかぁ…」
確かに大変かもしれません。
しかし、人生(おそらく)一度きりの、最大の買物ですから、万全の準備で臨みたいものです。
家を購入するための情報は、数限りなくあります。
人によって、まったく正反対のことを言っている場合もあります。
それでも、心配することはありません。
「自分たちはこういう家が欲しいんだ」という軸をしっかり持っていれば、後悔することは少なくなります。
必ずしも「理想の家」が手に入るとは限りませんが、情報を集めて、自分なりに考えていくことで、「ちょうどいい」家が見つかるはずです。