相続問題には早めに対処しておくのが肝心です。「自分が先立った後、パートナーが生活費に困らないか」「相続で家族が揉めないだろうか」といった不安もあるかもしれません。最近話題のリースバックを利用することで、そのような心配を軽減することができます。リースバックの相続に関するメリットとはどのようなものなのでしょうか。
リースバックの相続に関する3つのメリットとは?
リースバックをすることで、均等に分けられる、引っ越ししなくてよい、渡したい相手に渡せる、という3つのメリットがあります。具体的にどのような点が優れているかを解説していきます。
リースバックすることで相続を均等にできる
遺産として持ち家などの不動産を残す際に悩みの種となりがちなのは、相続人が何人もいて、そのままでは物理的に分けられないということでしょう。
複数の相続人での共同名義にすることも不可能ではありませんが、後のことを考えるとあまり良い方法とは言えません。なぜなら、一人が売却したいと思っても全員の同意がなければできないといった厄介な問題が生じるからです。
その点、リースバックをして不動産を現金化すると、相続人が何人いても分けるのが容易になります。均等に分けるのはもちろん、どのような割合で分けるとしても自由自在です。亡くなった後に誰が持ち家を継ぐのか、不動産を含む遺産をどのように分けたら平等か、といった問題からくる揉め事を最小限に抑えられるでしょう。
リースバックならば引っ越しなど面倒なことはない
遺産分割しやすいように現金化したいなら、売却してしまえばよいのでは?と思うかもしれません。しかし、多くの方にとって遺産として残したい不動産というのは、今住んでいる持ち家でしょう。売却してしまうと住む家がなくなり、引っ越しが必要になってしまいます。
亡くなった後に売却して分ける、という方法もありますが、売却に思ったより時間がかかった場合、遺産分割が順調に進められなくなってしまいます。仮に比較的順調に売却が進んだとしても、通常の葬儀や相続に関連した手続きに加えて行うとなると、やはり負担は大きいと言えるでしょう。
将来の相続を見据えてリースバックをするなら、家を現金化しつつ、そのまま賃貸住宅のように家賃を払って住み続けられます。晩年になって住み慣れた場所を引っ越すという大きな負担も避けられるのです。
それまで通り同じ家に住んでいるので、ご近所や知り合いの方にも持ち家ではなくなったことを知られることもありません。
リースバックしておけば特定の人へ遺産を渡しやすくなる
相続前にリースバックを利用することで、不動産を渡したいと思っている相手に渡しやすくなるというメリットもあります。
リースバックをする際の売却価格を抑えると、買い戻しの価格を下げられます。そうすることで、その不動産を渡したいと思っていた相手に、割安な金額で買い戻してもらうことが可能です。
なお、リースバックした家に住み続けていたとしても、貸主と賃貸契約を結んだ上で住んでいるため、その所有権はご自身ではなく貸主側にあります。当然のことながら、不動産にかかる相続税や固定資産税もかかりません。
リースバックは老後資金の調達も可能
平均寿命が延びる中、老後の生活資金が足りるのかを気にかけている方も少なくないでしょう。生活費に加え、医療費や介護費の負担が増す可能性があるため、なおさら心配です。
リースバックをすれば売却によってまとまった現金が手に入り、老後資金に充てられます。子どもに金銭的負担をかけずに済み、ご自身としても肩身の狭い思いをする必要がなくなるでしょう。そして、ご自身が生活して最終的に余った分を遺産として残すことができるのです。
中には住宅ローンをまだ払い終えていないけれども、今後も支払いを続けるのは負担が大き過ぎると感じている方もいらっしゃるかもしれません。老後も同じ家に住み続け、なおかつ生活資金を確保するために、リースバックの利用を選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。
なお、リースバックと比較されることの多い「リバースモーゲージ」は融資であるため、用途が制限されることもあります。それに対し、リースバックは不動産を売却するため、売却で得た資金をどのように使うかは自由です。リバースモーゲージでは通常認められていない投資を行うこともできますし、ご自身の趣味や旅行など、楽しみのために活用することも可能です。
ご自分の第二の人生を一層充実させるために自由に活用できるのは、リースバックの大きな特徴です。
相続問題や老後資金について不安があるようでしたら、一度リースバックを活用した視点から考察してみてもよいかもしれません。自宅を売却して現金化することで、まとまった資金を得ることができますし、賃貸契約で住み続けられるので住む場所にも困りません。ただし、リースバックにも契約内容には多少幅があるので、比較検討することが重要です。
「リースバックプラス+」の場合、当面買い戻す予定があるかないかによって、2つのプランから選ぶことができます。リースバックもご自身の人生設計に合った形のものにすると、より満足度が高まるでしょう。
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