「住宅ローンが残っているけれど家を売って新居を買いたい」と考える方も多いでしょう。
ローンが残っている家の住み替えは、資金不足やダブルローンなどのリスクを考慮し、慎重に行動する必要があります。
この記事では、ローンが残っている家の住み替えでよくある失敗例と、売却・購入をスムーズに進めるための注意点を解説します。
ローンが残っている家の住み替えでよくある失敗
住宅ローンが残っている家を住み替える際、何も知らずに手続きを進めてしまうと、思わぬ失敗をするリスクがあります。まずは、特に注意したい3つの失敗パターンを見ていきましょう。
売却益で完済できず、資金計画が崩れた
住宅ローンが残っている家を売る際、見積もりが甘かったためにローンが完済できず、資金不足に陥るケースがあります。不動産会社の査定額はあくまで目安であり、実際の売却額と異なる場合があるためです。
例えば、査定額が2,500万円でローン残債が2,300万円の家を売る場合、「200万円のプラスになる」と計画してしまいがちです。
しかし、実際の成約額が2,200万円だった場合、300万円の資金が不足します。不足分を自己資金で補えないと、新しい家の購入資金に影響が出てしまい、住み替えが難しくなるおそれがあります。
査定額はあくまで目安と考え、余裕ある資金計画を立てておきましょう。
買い先行で旧居が売れず、ダブルローンになった
新居への引っ越しを優先した結果、現在の家が思うように売れず、二重に住宅ローンを抱えてしまうケースがあります。このような状態が「ダブルローン」です。
「すぐに売れるだろう」と楽観的に考えた結果、買い主が見つからずに売却活動が長期化すると、新居と旧居の住宅ローンを二重に支払うことになります。さらに、固定資産税や維持管理費もかかり続けるため、家計に負担がかかります。
ダブルローンを避けるためには、売却と購入のタイミングをしっかり計画することが大切です。しかし、売りたい時期と買いたい時期を完全に合わせるのは難しいものです。
ダブルローンを避けたい方には、売り買い同時進行の「ラクいえ売却」がおすすめです。
ラクいえ売却なら、戸建てやマンションを迅速に資金化でき、売却後も1年間無料で住み続けられるため、余裕をもった住み替えが可能になります。
住み替えローン審査に落ちて購入を断念した
住み替えローンは、現在の家と新しい家のローンを一本化できる便利なローンです。一方、審査基準が通常よりも厳しいため、審査に落ちて住み替えを断念するケースも少なくありません。
審査に落ちる主な原因は、以下が考えられます。
- 返済負担率が高い
- 他の借入が多い
- 信用情報に問題がある
- 勤務状況が不安定
- 担保となる不動産の評価が低い
もし審査に通らなかった場合でも、つなぎ融資を活用する、一時的にダブルローンを組む、一定期間をあけて再申請するなど、検討できる方法はあります。
つなぎ融資は、新居の住宅ローンが始まる前に必要となる資金を一時的に補うためのローンです。詳しくは以下の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。
関連記事:つなぎ融資はマンションの買い替えで本当に役立つ?活用の流れやメリット・デメリットも解説
ローンの残っている家を売る前に確認すべきこと
ローンが残っている家を売却する前に押さえておきたいポイントは3つあります。あらかじめ把握しておけば、売却手続きをスムーズに進められるため、事前に準備しておきましょう。
ローン残高を確認する
家を売却する前に、まずは現在の住宅ローン残高を正確に把握しましょう。残高がわかっていないと、売却代金だけでローンを完済できるか判断できず、住み替えが円滑に進みません。
もし売却額だけで完済できない場合は、不足分を自己資金で補う必要があります。事前に残高を確認しておけば、必要な資金を早めに把握でき、現実的な住み替えプランを立てることができます。
ローン残高の確認方法は、主に以下のとおりです。
- 金融機関から送付されるローン残高証明書を確認する
- 契約時に交付された返済予定表を確認する
- インターネットバンキングで残高を調べる
- 借入先の金融機関窓口やコールセンターに問い合わせる
家の売却を考え始めたら、できるだけ早くローン残高を調べておくのをおすすめします。遅くとも、不動産会社に査定を依頼する前には確認しておくと良いでしょう。
旧居の売却見込み価格を把握する
ローン残高がわかったら、次に旧居がいくらで売れそうか、売却見込み価格を把握します。
不動産会社の査定でおおよその市場価格を知り、ローン残高と比較すれば、売却後にローンを完済できるかどうか判断できます。
比較の結果、完済できれば「アンダーローン」、不足が出れば「オーバーローン」の状態です。
| アンダーローン | オーバーローン |
|---|---|
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アンダーローンであれば比較的スムーズに住み替えを進められますが、オーバーローンの場合は追加の対応が不可欠です。
オーバーローン時の対処法を把握する
売却価格がローン残高を下回るオーバーローンでは、売却益だけでローンを返済できません。事前に対応策を把握しておくことで、住み替えをスムーズに進められます。
オーバーローン時の主な対処法は、次の3つです。
| 対処法 | メリット | 注意点 |
| 自己資金で不足分を補う | ・追加の借入を避けられる ・利息負担が増えない | ・仲介手数料や税金などの諸費用に備えて、生活資金は残す必要がある |
| 住み替えローンを利用する | ・旧居のローンが売却額で完済できなくても、新居購入資金をまとめて借りられる | ・借入額が大きくなるため審査が厳しい |
| 任意売却を検討する | ・競売より市場価格に近い金額で売れる可能性が高い ・返済条件を金融機関と交渉できる | ・滞納など返済に問題がある場合のみ利用可能 ・売却後も残債は返済が必要 ・信用情報に傷がつき、新規ローンを組みにくくなる |
自己資金で不足分を補う方法は、利息負担を増やさずに済むため、比較的負担が少ない選択です。資金に余裕がない場合は、返済計画を確認し、住み替えローンの利用を検討すると良いでしょう。
それでも返済が難しく滞納が続いている場合には、競売よりも有利な条件で売却できる任意売却も視野に入れます。
ただし、任意売却は売却後も残債返済が必要になったり、今後のローン審査に影響したりするなどのデメリットがあるため、あくまで最終手段と考えましょう。実施する際は、まずは専門家や不動産会社に相談するのをおすすめします。
住み替えローンの詳細な仕組みや利用の流れは、以下の記事でも解説しています。
関連記事:住宅ローン返済中でも住み替え可能!住み替えローンの金利や利用の流れを解説
ローンの残っている家を売却するときの注意点
住宅ローンが残っている家を売却する場合、通常の不動産取引よりも注意すべき点が増えます。特に押さえておきたい2つの注意点を解説します。
売却と購入のタイミングに気をつける
家を売却して住み替えるときは、売却と購入のタイミングに気をつけましょう。順番を誤ると、仮住まいが必要になったり、二重のローンを抱えたりと家計に負担がかかる可能性があるためです。
売り先行は、旧居を先に売却する方法です。売却価格が確定するので新居の購入予算を立てやすい点が利点ですが、引渡しまでに新居が決まらなければ一時的に仮住まいを用意する必要があります。
一方、買い先行は新居を先に購入する方法で、仮住まいの手間を省きスムーズに引っ越せるのが強みです。ただし、旧居が思うように売れない場合は住宅ローンが二重に発生し、ダブルローンの負担がかかります。
こうしたリスクを避けたいときには、売却と購入を同時に進められる仕組みを利用するのもおすすめです。
ラクいえ売却では、戸建てやマンションを適正価格で買い取ったうえで、売却後も一定期間は賃料無料で住み続けられます。
売却と購入のタイミングを無理に合わせる必要がないため、慌てて安く売却するリスクを減らし、落ち着いて新居を探せるのがメリットです。
抵当権を抹消しないと売却が進まない
住宅ローンを利用して購入した家には、金融機関が担保として抵当権が設定されています。
抵当権が残ったままでは「売り主がまだ借入を抱えている」とみなされるため、売却の手続きを進めることはできません。購入希望者が現れても、抵当権付きの不動産は買い主のローン審査に通らず、契約が成立しない可能性が高いでしょう。
ローンが残ったまま売却する場合は、売却代金で残債を返済し、売り主の抵当権抹消登記と買い主の所有権移転登記を同時におこなう必要があります。
登記手続きは自分で申請することも可能ですが、必要な書類が多く複雑なため、司法書士に依頼するのが一般的です。
参照:法務局「不動産登記申請手続」
新居購入をスムーズに進めるためのポイント
住宅ローンが残っている家を売却して新居を購入する場合は、資金計画や手続きを効率的に進められるかがポイントです。新居購入を滞りなく進めるためのポイントを解説します。
購入予算と資金計画を明確に立てる
新しい家を購入する際は、具体的な予算と資金計画を明確にすることが大切です。家の購入費用には、物件価格以外にもさまざまな諸費用がかかります。
ローン残債がある場合は、旧居の売却代金でどの程度返済できるのかを確認し、新居に充てられる資金を正しく見積もりましょう。
売却益や貯蓄、住宅ローンを含めたトータルの資金計画を事前に立てておけば、安心して新居探しを進められます。
住宅ローンの審査は早めに済ませる
新居を購入する際は、物件を探し始める前に、住宅ローンの仮審査を済ませておくのがおすすめです。仮審査を済ませておけば、借り入れ可能額の目安がわかるため、購入物件の価格帯を絞り込めます。
気に入った物件が見つかった際にも、スムーズに契約へと進めやすくなり、他の購入希望者に先を越されるリスクを減らせます。
特にオーバーローン時に利用する住み替えローンは、一般的な住宅ローンよりも審査基準が厳しいとされています。金融機関によっては、融資を受けられるかどうかの事前相談を受け付けている場合もあるため、早めの確認がおすすめです。
売却遅延やダブルローンを防げるサービスを検討する
旧居の売却が予定より長引くと、新居の購入に必要な資金が確保できず、ダブルローンを抱えるリスクがあります。売却が長引くことによる資金不足やダブルローンの事態を避けるために、迅速に住み替えを進められるサービスを検討するのも一つの方法です。
例えば、ラクいえ売却では、戸建てやマンションを適正価格で買い取り、売却後も最大1年間無料で住み続けられます。自分で買い主を探す必要がなく、ダブルローンや仮住まいの心配も減らせます。
売却と新居の購入を安心して進めたい場合は、こうしたサービスを積極的に活用してみてください。
仮住まいの可能性も考慮しておく
旧居の売却と新居の購入・引渡しの時期が合わない場合、一時的に仮住まいが必要になる可能性があります。
仮住まい期間が発生すると、家賃や2回分の引っ越し費用など思わぬ出費がかかる可能性があるため、費用をあらかじめ見込んでおくのが大切です。
仮住まい期間の出費や引っ越し費用が不安な方は、ラクいえ売却のフリーレント制度や引っ越し代サポート制度を利用するのも一案です。
まとめ
住宅ローンが残っている家を売却して住み替える際、安易に進めてしまうと、ローンが完済できなかったり、二重にローンを抱えてしまったりするおそれがあります。
そうならないために、まずは現在の住まいの価値を把握し、無理のない資金計画を立てておきましょう。
リスクを抑え、ゆとりをもって住み替えを進めたい方には、ラクいえ売却がおすすめです。
ラクいえ売却は、戸建てやマンションを適正価格で買い取り、売却後も最大1年間は無料で住み続けられるサービスです。買い主を探す手間がなく、仮住まいやダブルローンの不安を減らせます。
まずは、お持ちの不動産の価値を把握するため、お気軽に無料査定をご利用ください。