現在の住居に不満や不便さを感じており、住み替えとリフォームのどちらを選ぶべきか、迷っている方も多いのではないでしょうか。
住み替えとリフォームにはそれぞれメリット・デメリットがあるため、自分にあった方法を選ぶことが大切です。
この記事では、住み替えとリフォームの見極め方やそれぞれのメリット・デメリットなどを詳しく解説します。自分にあった選択をするためのヒントが見つかりますので、ぜひ参考にしてください。
住み替えかリフォームか?現在の住居に感じる悩みにあわせて選ぶことが大切
住み替えやリフォームを検討している方は、現在の住居になんらかの悩みを感じているはずです。そのため、住み替えかリフォームかで迷った際は「何に困っているのか」「何を改善したいのか」に注目し、自分にあった方法を選びましょう。
例えば「駅から遠く通勤が不便」「家族が増えて手狭になった」など、立地や広さに関する問題は住み替えでしか解消できません。また、戸建てかマンションかという住宅タイプを変えたい場合も同様です。
一方で「キッチンや浴室の設備を最新にしたい」「老後に備えて住まいをバリアフリー化したい」など、住居の一部を変えるだけで解消できる悩みであればリフォームで対応できます。
悩みが複数ある場合は、すべてを書き出して優先順位をつけると、自分にとって何を重視すべきかが明確になるでしょう。
住み替えのメリット・デメリット
ここでは、住み替えのメリット・デメリットを解説します。
住み替えのメリット
まずは、住み替えのメリット3つを詳しくみていきましょう。
生活環境を一新できる
住み替えの場合、戸建てかマンションかという住宅タイプから、立地・間取り・設備まで、希望条件にあわせて新居を1から探せるため生活環境を一新できます。
例えば、通勤・通学しやすいエリアに住み替えれば、暮らしやすさが格段に向上するでしょう。また、新たな地域コミュニティや人間関係も構築可能です。
郊外の戸建てから都心のマンション、1LDKから3LDKなど、新居選びの自由度が高い点は住み替えの大きな魅力といえます。
住宅ローンを活用できる
住み替えでは、新居を購入する際に住宅ローンを活用できる点もメリットです。住宅ローンはリフォームローンよりも金利や最長返済期間などの条件が良い傾向にあります。
例えば、リフォームローンの金利は2〜5%程度である一方、住宅ローンは0.5〜2.5%程度です。また、リフォームローンの最長返済期間は一般的に15年と短めである一方、住宅ローンは35年までと長期的です。
同じ金額を借りる場合、住宅ローンのほうが利息負担を軽減でき、毎月の返済額を抑えられます。
住宅ローン減税を受けられる
住み替えでは住宅ローンを活用するため、住宅ローン減税を受けられる点もメリットです。
住宅ローン減税とは、年末時点における住宅ローン残高の0.7%を所得税から最大13年間控除してもらえる制度です。
適用回数に制限はないため、新居で新たに住宅ローンを組み直せば、再度住宅ローン減税を受けられます。
ただし、同時に2軒分の住宅ローン減税を受けられない点に注意しましょう。
参照:国土交通省「住宅ローン減税」
住み替えのデメリット
次に、住み替えのデメリットを2つ紹介します。
売却・購入・引っ越しなどに時間と手間がかかる
希望価格での売却や希望条件にあう新居探しには、時間と手間がかかります。
また、旧居を先に売却した場合、新居が決まるまで仮住まいが必要になり、その期間の家賃負担や引っ越しが2回になる手間も発生します。
住み替えをおこなう場合は、こうした負担を理解したうえで、計画的に進めることが大切です。
リフォームよりも費用がかかる傾向にある
住み替えは、旧居の売却費用と新居の購入費用が同時に発生するため、リフォームに比べて費用がかかる傾向にあります。具体的には、住宅ローン残債や売却手数料、土地・建物の購入費用などが挙げられます。
売却価格と購入費用のバランスが取れていない場合は、まとまった自己資金の準備が必要です。
住み替えを選ぶ場合は、自己資金を把握したうえで、入念な資金計画を立てましょう。
リフォームのメリット・デメリット
ここでは、リフォームのメリット・デメリットを解説します。
リフォームのメリット
まずは、リフォームのメリットを3つみていきましょう。
住み慣れたエリア・住居に住み続けられる
リフォームであれば、住み慣れたエリア・住居に住み続けられる安心感があります。
例えば「愛着のある住居を残したい」「現在の立地に満足している」といった方は、リフォームが適しています。
リフォームであれば現在の住居の良さを活かしながら、より快適な暮らしを実現できるでしょう。
住み替えよりも費用を抑えられる
住居の一部のみを変えるリフォームは、住み替えに比べて費用を抑えられる点がメリットです。
国土交通省によると、よくあるリフォーム内容と費用相場は以下のとおりです。
| リフォーム内容 | 費用相場 |
| 畳からフローリングへの変更 | 15~60万円 |
| タンクレストイレへの交換 | 30~50万円 |
| システムキッチンの交換 | 40~80万円 |
| 耐震補強(基礎からの工事) | 100~200万円 |
参照:国土交通省「リフォームの内容と価格について」
実際の費用は工務店やリフォーム会社によって異なるものの、全体的に住み替えよりも少なく済むケースがほとんどです。
ただし、増築や全面リフォームなど、内容によっては費用が高くなるケースもあります。まずは現在の悩みを解消するために必要な、リフォーム内容と費用を洗い出しましょう。
リフォームに関する減税や補助金を受けられる
リフォームに関する減税や補助金などの制度を活用できる点もメリットです。
住宅ローン減税は新居を購入する場合よりも控除期間が10年と短くなるものの、リフォームでも活用できます。
また、長期優良住宅化リフォーム推進事業では、要件を満たせば建物の状況を調査するインスペクションやリフォーム工事にかかる費用を補助してくれます。
リフォームならではの減税や補助金制度を活用すれば、より費用を抑えることが可能です。
参照:国土交通省「住宅ローン減税 Q&A (2025年4月更新)」
参照:国土交通省「事業概要 | 令和7年度長期優良住宅化リフォーム推進事業」
リフォームのデメリット
次に、リフォームのデメリットを詳しくみていきましょう。
解消できる悩みが限られる
リフォームは、住み替えに比べて解消できる悩みが限られます。
間取りを変えたくても建物の構造上、希望通りにできない可能性があります。特に立地や全体の広さは、リフォームではどうにもなりません。
リフォームを検討する際は「何を改善したいのか」を明確にし、解決可能かどうかを見極める必要があります。
リフォームローンは金利が高く最長返済期間も短い傾向にある
リフォームローンは、住宅ローンに比べて金利が高く、最長返済期間も短めです。そのため、同じ金額でも利息負担が大きくなる傾向にあります。
また、リフォームローンを取り扱っている銀行は限られるため、利用できる金融機関の選択肢が狭まる点にも注意が必要です。
ただし、借入額が比較的少なく、短期間で返済を終えたい場合はリフォームローンのほうが柔軟に対応できるでしょう。
住み替え向き・リフォーム向きの人の特徴
住み替え向きの人、リフォーム向きの人の特徴を解説します。
住み替えが向いている人
住み替えが向いている人の特徴は以下のとおりです。
- 生活環境を一新したい人
- 環境の変化に抵抗がない人
- 結婚・出産・子どもの独立など、ライフスタイルが変化する予定のある人
- 資産価値の高いうちに住居を売却したい人
「出産して子どもの部屋が必要になった」「子どもが独立して夫婦2人では広すぎる」など、ライフスタイルの変化に応じた住まいを求める方には、住み替えが適しています。
また、資産価値が高いうちに現在の住居を売却できれば、住み替えの資金に余裕が生まれ、新居選びの幅も広がります。早めの売却を検討している方にも住み替えはおすすめです。
リフォームが向いている人
リフォームが向いている人の特徴は以下のとおりです。
- 住み慣れた環境やご近所とのつながりを大切にしたい人
- 設備や内装などの限定的な悩みを改善したい人
- 引っ越しを避けたい人
- 自分好みに少しずつ手を加えながら、建物を育てる感覚で住みたい人
立地や広さに悩みがない場合は、リフォームで暮らしやすさを向上させながら、現在の住居に住み続けるのがおすすめです。
特に、一部の悩みだけを改善したい方にとって、リフォームは現実的かつ効果的な選択肢でしょう。
まとめ
住み替えかリフォームかは、現在の住居に感じる悩みにあわせて選ぶことが大切です。なかには立地・広さ・住宅タイプなど、住み替えでしか解消できない悩みもあります。
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