住み替え時にマイホームの売却と購入に空白期間が空いてしまう場合、仮住まいが必要になります。仮住まい先の種類はいくつかありますが、後悔のない選択をするには、できるだけコストを抑えつつ、自分にとって最適な仮住まい先を選ぶことが大切です。
この記事では、住み替え時に仮住まいが必要になるケースや、仮住まい先の種類などを詳しく解説します。仮住まいなしで住み替える方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
住み替えで仮住まいが必要になるケースとは?
新居が確定していない状態でマイホームを売却し、退去と入居のタイミングがずれてしまった場合は、必ず仮住まい期間が発生します。
また、もし売却前に新居を購入していた場合でも、新居の工事が間に合わなかったり、手続きにタイムラグが生じてしまったりすると、仮住まいが必要になるケースもあります。
住み替えにかかる期間は数週間〜1年程度と、人によってさまざまです。仮住まいは期間が長期化するほど出費がかさんでしまうため、予期せぬ支出を抑えるには、事前にしっかりとスケジュールを組んでおくことが重要です。
住み替え時の仮住まい先の種類
住み替え時の仮住まい先は、主に賃貸マンションとウィークリーマンションの2種類があります。ここでは、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
賃貸マンション・アパート
仮住まいとしてよく利用されるのが、マンションやアパートなどの賃貸物件です。仮住まい先で賃貸物件を選ぶ場合のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
| メリット/デメリット | 概要 |
| メリット | ・間取りや立地の選択肢が広い ・家族での利用にも適している |
| デメリット | ・家賃に加えて初期費用がかかる ・短期契約が難しい |
賃貸物件は間取りや居住エリアなどの選択肢が多いため、それぞれのライフスタイルに合った物件を選びやすい点が大きな魅力といえます。
一方、入居の際には家賃に加えて敷金や礼金、各種保険料などの支払いが発生するため、仮住まいにかかる費用は比較的高額になりがちです。また、多くの賃貸物件は1年間、または2年間の契約期間が設けられており、物件によっては短期契約が難しいこともあります。
ウィークリー ・マンスリーマンション
仮住まいの期間が明確に決まっている、または期間が短い場合は、ウィークリーマンションやマンスリーマンションの利用を検討するのも選択肢の一つです。仮住まい先にウィークリー・マンスリーマンションを選ぶ場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。
| メリット/デメリット | 概要 |
| メリット | ・初期費用を抑えられる ・家具や家電の新調が不要 |
| デメリット | ・物件の選択肢が少ない ・家賃がやや割高 ・単身者向けの物件が多く、ファミリー層には向かない |
ウィークリー・マンスリーマンションへの入居時には、原則として敷金・礼金がかかりません。さらに一般的な家具や家電が備わっている物件がほとんどなので、賃貸物件よりも初期費用を大幅に抑えられるでしょう。
ただし、ウィークリー・マンスリーマンションは提供数が少ないため、必ずしも自身の希望に合った物件を見つけられるとは限りません。また、家賃も割高な物件が多いため、仮住まい期間が長期化する場合には不向きといえます。
このほか、もし仮住まい期間が数日ほどしか発生しない場合は、短期契約のマンションを借りるよりも、ホテル滞在を選んだ方が費用を抑えられる可能性があることを覚えておきましょう。
住み替え時の仮住まいの探し方
次は、住み替え時の仮住まいの主な探し方を2つ、それぞれ詳しく見ていきましょう。
自分で探す
住み替え先を自分で探す場合は、主に以下の方法があります。
- インターネットで物件情報を検索する
- 地元の不動産会社や、仮住まい専用の業者に問い合わせる
インターネットで情報収集をすれば、コストをかけずに仕事や家事の隙間時間を活用して物件を検索できます。しかし、インターネット上に掲載されている物件は、基本的に長期契約を前提としています。短期契約可能な物件を探している場合は、物件探しに難航する可能性が高いでしょう。
できるだけ手間をかけずに住み替え先を見つけたい場合は、地元の不動産会社や、仮住まい専用の物件を扱う業者に問い合わせた方が効率的です。
直接店舗へ出向く、希望に沿わない物件情報にも目をとおすなどの手間はかかりますが、完全に単独で仮住まい先を探すよりは、労力をかけずに情報収集ができるでしょう。
マイホームの売買を依頼している不動産会社に相談する
より効率面を重視する場合は、マイホームの売買を依頼している不動産会社に仮住まい先を斡旋してもらう方法がおすすめです。
場合によっては希望の物件が見つからない、入居のタイミングが合わないなどの事態が発生することもありますが、自分で仮住まい先を探すよりも大幅に手間を削減できるでしょう。また、不動産会社との信頼関係も構築できているため、安心して物件探しを依頼できます。
住み替え時の仮住まいに関する悩みを解消したい方は、ラクいえ売却に相談するのも一案です。ラクいえ売却で提供しているフリーレント制度を利用すれば、売却後も最長1年間元の住居に住めるため、手間とコストを最小限に抑えた住み替えを実現できます。
住み替え時の仮住まいにかかる費用
ここでは、住み替え時の仮住まいにかかる主な費用の内訳を、それぞれ詳しく解説します。
引っ越し費用(2回分)
仮住まいをする場合は、以下のように2回分の引っ越し費用が発生します。
▼仮住まい発生時の引っ越しイメージ
現住居 → 仮住まい
仮住まい → 新居
荷物の量や移動距離によっても大きく変動しますが、一般的な引っ越し費用の相場は、3人家族の場合で10〜15万円前後ほどとされています。仮住まいが発生する場合は2回引っ越す必要があるため、この倍近い引っ越し費用がかかると思っておきましょう。
特に3月・4月の繁忙期は、引っ越し費用が通常よりも高額になりがちです。スケジュール調整が可能な場合は、できるだけ繁忙期の引っ越しは避けた方が無難といえます。
仮住まい先でかかる費用
引っ越し費用のほか、仮住まい先に入居する際には以下に挙げるような各種費用がかかります。
| 項目 | 費用 |
| 初期費用 | ・敷金:家賃1〜2ヵ月分 ・礼金:家賃0〜2ヵ月分 ・仲介手数料:家賃の1ヵ月分が相場 ・火災保険料:1〜2万円ほど |
| 家賃 | ・物件ごとに異なる |
具体的な家賃は地域や間取りで異なりますが、東京都23区内で最も家賃相場が低い葛飾区でも、2LDKマンションの家賃相場は14万円前後とされています。
仮住まい期間が長期化するほど費用も高額になるので、出費を抑えたい場合は仮住まい期間を設けない、または仮住まい期間を極力短くするよう工夫しましょう。
トランクルーム使用料
ホテル滞在を選択する場合や、コンパクトな仮住まい先を選ぶ場合は、家具や家電の保管場所としてトランクルームを借りるのが一般的です。
トランクルームの使用料は、屋外か屋内か、また広さや使用期間などによって異なります。一つの目安として、以下にトランクルームの月額の料金相場をまとめました。
- 郊外の屋内型トランクルーム(1〜2畳ほど):8,000円〜2万円ほど
- 都心部の屋内型トランクルーム(1〜2畳ほど):1.2万円~2.5万円ほど
ただし、トランクルームも賃貸物件と同様に、条件によって月額料金は大きく異なります。上記はあくまで参考程度に留め、必要に応じて予算に合ったトランクルームを探すようにしましょう。
仮住まいなしで住み替える方法
ここでは、仮住まいなしで住み替えるための3つの方法を紹介します。
買い手先行で進める
住み替えを『買い手先行』で進めて事前に新居を購入しておけば、退去後に物件を売却できるので、仮住まいの必要がなくなります。買い手先行とは、住み替え時に売却より先に新居を購入することを指します。
買い手先行で住み替えを進める場合、仮住まい期間が発生しない分、余計な出費をかけずに住み替えを済ませられます。また、じっくり時間をかけて新居を探せるので、理想に合った物件を見つけやすくなる点もメリットといえるでしょう。
ただし、買い手先行の場合は新居購入のためにまとまった資金調達が必要になり、一時的に資金繰りが苦しくなることもあります。仮住まいなしで住み替えられるのは大きな魅力ですが、費用面に関しては事前にしっかりと検討しておきましょう。
マイホームの購入・売却を同日決済にする
マイホームの購入と売却を同日決済にすることも、仮住まいをせずに住み替える有効な方法の一つです。同日決済とは、その名のとおり旧居と新居の決済と引渡し日を同日に設定することを指します。
同日決済の場合、旧居の売買契約に『引っ越し猶予』の特約をつけるのが一般的です。この特約をつけることで、新居への引っ越し準備が整うまでの猶予期間を確保できるため、仮住まい期間を発生させずに住み替えを完結できます。
ただし、引っ越し猶予の特約付帯は買い主の了承が必要不可欠です。万が一買い主が合意しなかった場合は、仮住まいが発生するリスクがあることも覚えておきましょう。
ラクいえを活用する
仮住まいなしで住み替えをしたい場合は、一建設のラクいえを活用するのがおすすめです。
ラクいえ売却のフリーレント制度を利用すれば、売却後も最長1年間元の住居に無料で住み続けられます。仮住まいを探す手間や費用の心配をせずに住み替えを実現できるので、ぜひ選択肢の一つに入れてみてください。
仮住まい先で後悔しないための4つのポイント
ここでは、仮住まい先で後悔しないためのポイントを4つ紹介します。
生活環境に適した物件を探す
仮住まい先を探す際は、生活環境に適した物件を探すことが何よりも大切です。具体的には、以下のようなポイントに注意して仮住まい先を探してみましょう。
- 通学や通勤に影響がないか
- 近隣に生活に欠かせない店舗や施設があるか
- 家具や家電を保管できるスペースがあるか
- ペットを飼育できるか
特に、ペットを飼育できる物件は数が限られています。大切な家族の一員であるペットを含め、家族全員が快適な仮住まい期間を過ごすためにも、物件探しはスケジュールに余裕を持たせて進めましょう。
契約期間の延長可否を確認しておく
仮住まいの期間は、新居購入や入居のタイミングによって変動するため、仮住まい先の契約期間の延長可否を事前に確認しておくことも大切です。
契約延長が不可の仮住まい先に入居し、何らかのトラブルで想定期間内に新居への入居ができなかった場合、新たな仮住まい先を探さなくてはなりません。この場合、余計な手間と費用が発生し、仮住まい先で大きな後悔を覚えることになるでしょう。
そのような事態を避けるためにも、仮住まい先は契約期間を延長できる物件を選ぶことをおすすめします。
できるだけ費用を抑える
余計な出費がかさむと精神的な負担も大きくなるため、仮住まい生活ではできるだけ費用を抑えるよう工夫しましょう。
以下のポイントを押さえておくことで、仮住まい生活での出費を抑えやすくなります。
- 引っ越しの繁忙期を避ける
- 不要な荷物を事前に処分しておく
- 住み替え補償制度がある不動産会社に依頼する
また、不動産会社によっては住み替えに関する費用をサポートしてくれるところもあります。
ラクいえ売却は、売却後も最長1年間無料で旧居に住み続けられるフリーレント制度や、新居への引っ越し費用を負担してくれる引っ越し代サポート制度など、各種サポートが充実しています。
住み替えに関する知識や経験が豊富なスタッフが丁寧に対応しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
住民票の手続きを把握しておく
住民票の手続きに関しても事前にしっかり把握しておくことで、仮住まい先での後悔を防げます。
通常の引っ越しをする場合は、原則2週間以内に住民票を移す必要があります。しかし、仮住まいなどの特別な事情で、引っ越し先に住む期間が1年未満の場合は、住民票の異動義務はありません。
ただし、別の市町村に引っ越して住民票を移さない場合は、地域の福祉サービスを利用できないため注意が必要です。たとえ仮住まい期間が1年に満たない場合でも、住民票の異動手続きをどうするかは慎重に判断しましょう。
まとめ
新居が見つかる前にマイホームを売却したり、退去と入居のタイミングに時差が生じてしまったりすると、予期せず仮住まい期間が発生することもあります。
住み替え時に仮住まいをすると、マイホームの購入資金のほかに仮住まい期間中の各種費用がかかるため、住み替え時の仮住まいはできるだけ短期間で済むよう慎重にスケジュールを組むことが大切です。
ただし、住み替えを買い手先行で進める、リースバックを活用するなどすれば、仮住まいなしで住み替えることも不可能ではありません。今回紹介した内容も参考にしながら、もし仮住まいが発生したとしても、後悔のない選択ができるようにしましょう。
住み替え時の仮住まいに関するお悩みがある方は、一建設が提供するラクいえ売却に相談するのがおすすめです。フリーレント制度や引っ越し代サポート制度など、お客さまに寄り添ったサービスを多数提供している「ラクいえ売却」を利用すれば、住み替えにかかる手間や費用を大幅に抑えられます。
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