Beyond 50th since1967 一建設株式会社 50周年記念サイト

代表よりご挨拶

~皆様への感謝と、新たな50年に向けた更なる成長を目指して。~

 弊社は、本年2月13日、記念すべき50周年を迎えることができました。これもひとえに、お客様をはじめ取引関係各社様のご支援の賜物であり、感謝の念に堪えません。ここに、改めて御礼申し上げます。

 さて、この50年という半世紀に及ぶ長い歴史は、弊社の創業者である故飯田一男が、1967年2月に東京都保谷市で飯田建設工業有限会社を設立したことから始まりました。
 当時日本は高度経済成長期を迎え、まさに住宅ブーム到来という時代で、その流れを的確に捉え、次々に店舗展開や企業買収を行い、順調に規模を大きくしていきました。
 そして、1986年、バブル時代に突入し、弊社は更に成長を遂げていきました。当時は高額商品が飛ぶように売れる時代で、特に、不動産はその象徴でした。

 当時の逸話でこんな話があります。当時なかなか売れない物件があり、腐心していた担当者が、故飯田一男にアドバイスを仰いだところ「値段をもっと上げてみなさい。」と言われ、その通りにしてみるとすぐさまその物件は販売できたというのです。バブル時代とはそれだけ旺盛な不動産需要があった時代でした。
 しかし、こうした好景気も長くは続かず、時代が一変します。いわゆる『バブルの崩壊』です。日本経済全体への影響は計り知れないものであり、特に、金融・不動産業界は大打撃を受けました。弊社も例外ではなく、巨額の負債を抱えることとなりました。
私は今、こうして弊社の代表取締役を務めさせていただいておりますが、くしくも、私が弊社に入社したのがこのバブル崩壊の年である平成4年になります。気の遠くなるような額の負債を抱え、苦難が始まった年でした。
 不動産業者のみならず、大手の金融機関までが経営破綻をするという非常に厳しい時代でしたが、弊社は支援銀行からの融資、命の綱を繋ぎとめることができ、窮地をしのぐことができました。こうした支援を得えられたのも、ひとえに創業者である故飯田一男の『人柄』であったと思います。
 創業当時から故飯田一男をよく知る方から伺ったことですが、仕事一筋で『洞察力・指導力』のある人物だったといいます。また、『ひとがやらないようなことに取り組む、先見の明があった、だから伸びたのだろう』とも言っておられました。事実、私は、故飯田一男の下で約21年間仕事をさせて頂きましたが、まさにその通りの人物だったと感じております。

 その後弊社は、故飯田一男を先頭に、全社一致団結して次々と起こる目の前の問題をひたすら処理し、2001年のゼロ金利政策等の景気対策のおかげもあり、粛々と再建計画を遂行し、業績はみるみる回復し、2004年には株式上場の可能性も見えるまでになりました。この年、株式上場を見据え、社名を『飯田建設工業株式会社』から現在の『一建設株式会社』に変更いたしました。

 しかし、その後の道のりは決して平坦なものではありませんでした。2006年に再び大きな苦難が降りかかってきました。姉歯耐震偽装問題に端を発した『壁量不足問題』です。過去にお引渡しをさせていただいた非常に多くの建物について壁量計算を行い、壁量が不足している建物については全て補強工事をいたしました。
 そして、その問題が解決して間もない2008年には『リーマンショック』に見舞われ、世界規模での不況へと突入しました。
 これら大きな苦難に遭っても、故飯田一男はその力を発揮し、弊社は故飯田一男の号令の下、お客様や取引関係各社様のご支援をいただき、この苦境を乗り切ることができました。

 このような苦難を乗り越え、弊社は『より多くのお客様に高品質の住宅を低価格で供給することにより、お客様に「満足」いただき社業の発展を通じて地域社会に貢献する。』という経営理念の通り着実に取り組んだ結果、ようやく2009年12月25日、株式上場を果たすこととなりました。

 株式上場の4年後である2013年11月1日には、世間で『飯田グループ』と呼ばれていた、飯田産業、東栄住宅、タクトホーム、アーネストワン、アイディーホーム、そして一建設の6社が経営統合し、飯田グループホールディングス株式会社というとてつもなく大きなガリバー企業が誕生しました。しかし、非常に残念なことではありますが、その29日後の2013年11月29日に、創業者であり弊社代表取締役会長、そして、初代飯田グループホールディングス株式会社代表取締役会長であった故飯田一男は永眠し、私たちは無念にも大きな道しるべを失ってしまいました。しかし、私たちの心には『飯田イズム』『飯田魂』が今もしっかりと宿っています。

 弊社はこれから新しい50年が始まります。これからも企業継続の上では様々な苦難が立ちふさがることは避けられません。
 不動産業界のみならず、日本全体、更には世界的にも事業環境は大きく変化しつつあり、業界の構造変化・改革がなされてきています。私たちはこのような環境を生き抜かなければなりません。
弊社の組織体制はまだまだ未熟なものではありますが、『どんな時代でも、お客様から必要とされ、全てのステークホルダーから親しまれる企業、そして真の№1企業でありたい』という想いの下、新たな長期ビジョンを掲げ、飯田グループホールディングスという新たなフラッグシップの下、託された大きな使命を果たしてまいりたいと考えております。
 弊社には、これまで幾度となく苦難を乗り越えてきた原動力、すなわち、『全社一丸となった総合力』があります。これからもこれを信じ、大切にし、そして後世へと引継ぎ、新たな50年を生き抜き、100年、1世紀を優に超える企業へと成長していきたいと考えております。

お客様をはじめ、取引関係各社様にはこれからも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
簡単ではございますが、創業50年という節目の年を迎えるにあたっての挨拶とさせていただきます。